月曜日, 11月 01, 2010

与太郎はバカではない。に賛成です。

週末の登山はさすがに雨天中止。
実は、山行が雨天中止になったのはこれが今シーズン初めて。
私の運ももはやココマデか・・・。

宿坊に泊まる「修行登山」、
煩悩丸出しの私はすごく楽しみにしてたのにな~。

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先週末、出張後に新幹線を降りたら19時30分すぎ!
こりゃ~間に合うかも。場所も八重洲だし。

・・・ってことで、諦めていた志の吉君独演会へ滑り込みセーフ。


立川志の吉八重洲独演会<その23>
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前座 ※遅刻につき名前分からず。噺も知らないヤツだったな・・・
志の吉 牛ほめ
 --- 仲入り ---
志の吉 五人廻し
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「牛ほめ」はわりと軽い噺で、
志の吉君も高座でよくやるのでリラックスした感じ。

 # バカの与太郎が、叔父の新築した家を褒めればお小遣いを
 # もらえるかもと聞いて、父親から褒め方の口上を教わる。
 # しかし、そこは与太郎。叔父にとんちんかんな事ばかり言って・・・


自分でも言ってたけど、彼は与太郎噺が上手なんですよ。
私も志の吉君の与太郎噺、好きです。

落語の世界ではもっとも偏差値が低い(笑)登場人物といわれてる
バカの与太郎ですが、落語の舞台となる江戸では
バカはバカなりに役割を与えられていて、与太郎は時に凡人には考えつかない
ような斬新な行動に出て、周囲の人を感心させたりもするんだよね。

ご存知家元・立川談志は、「与太郎はバカではない」という理念をもっている。
ナルホド納得。現代で言えば、自閉症やLDの子供達が、あるジャンルで
天才的な能力を発揮することがあるけど、それと同じ事を談志師は与太郎に感じるのかも。

現代社会では、確かに弱者やマイノリティーに対する差別に関して
とても神経が使われていて、公共の新聞やテレビで差別的な言葉や
発言が出ることはまずないけど、一方、そういう差別は人間の心の中には
ずっとくすぶっているわけだ。

江戸時代には、バカな与太郎は周りから「バカだ、ダメだ」と
罵倒されまくるわけだけど、社会の中に与太郎のようなダメな子を
受け入れる場所とシステムがちゃんと存在していたし、
世の中も、本人に悪態をつきながらもそういう人を決して見捨てなかった。

現代社会は、表面的にはやさしいかもしれないけれど、
本当の意味での「優しさ」ではないよな・・・・ と、与太郎噺を聴くといつも思います。


で。
2本目は「五人廻し」。

先週錦糸町でネタ下ろしして以来、シツコイくらいに(笑)
高座にかけてるんだと思う。

やるたびに課題が見つかって、やるたびに上手くなる・・・
きっと今はそういう時期なんだと思うなー。

本人いわく「これまで避けてきた廓(くるわ)噺に
そろそろ挑戦しなくちゃ」ということでしたが、
いえいえ、とっても聴きごたえありましたよ。

志の吉君は、落語界では超がつくほど「真面目派」
なんだと思うけど、マ、男子である以上、

『エロ』

は、時代や世代を超えて共通かつ永遠のテーマですから(笑)。


早く次のネタおろししないかな~。楽しみ楽しみ。
(ひとつの噺を上げるのにどんだけ時間かかるんだって話だよ。
 ま、聴いてるほうは勝手なことを言うもんです)

1 件のコメント:

かつを さんのコメント...

いかん。

与太郎はナガハでない。

と呼んでしまった凹。