木曜日, 12月 24, 2009

日は沈み、そしてまた昇る。

片山右京の事故は、
私もノボラーの端っこの端っことして見ててツラかった。
きっと山に登る人みんなが、何かを思ったよね。

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昨年から3年続けて「ダイヤモンド富士」を
見てまいりました。
やはり「高尾+イベント」の威力は強い。
参加者7人(途中から8人)の大所帯。

ダイヤモンド富士は、富士山山頂のド真ん中に
お日様が沈む現象の事で、冬至前後の数日間だけ、
位置や気象条件がそろったごく一部の場所でのみ
見ることができます。

一般に登山は、天候や日没前に下山する必要性から
早朝スタートという事が多いけど、
この日ばかりは午後2時から登山開始。
それだけでもう、なんか普通の登山じゃなくてウレシー。

さすがに高尾は登山としては
かなり簡単なほうになってきたけど、それでも山は山。
下山はナイトウォークなんであなどれない。


ま~前半はライトな山登りなのでサクっと進んだけど、
山頂に着いてビックリ!
去年もすごい人だったんだけど、昨年の何倍もの人がいる。

渋谷かっ!!

広告効果ってすごいわねー。


渋谷や新宿なら諦めるけど、
山であういう状態だとね・・・。ちょっと悲しい。

肝心のダイヤモンド富士はというと、
天気は快晴だったものの、富士山の山頂にのみ
厚い雲がかかっていて、完璧なお姿は拝見できず。。

残念! ま、自然相手である以上仕方ないんだけどね。

それよりは、こうして今年も
元気にココに来られたことに感謝です。

来年も、暖かくなったら
またいろんな山に行きたいな。



さてと。

仕事もあと2日(私は28日まで)。
今年のブログは終わりにします。

・・・2009年は個人的にはなんだか浮き沈みが多い1年で、
トータルで見るとどちらかというとキツイ事が
多かった年なんだけど(おかげで夏場痩せたけど(苦笑))、
終わってみれば、マ、それなりに
中身のある1年だったかなと。

毎年そんな感じだけどね。

今年は10ウン年の社会人生活の中で、
最も早く帰れた1年だったので、
会社帰りにあちこち出かける事ができて
本当に色々吸収できた。生涯勉強だな。

仕事が充実してれば、残業や休出も苦ではないので
それはそれで私は良いのだけど、仕事じゃーなくて
毎日の生活に「文化」が溢れているっていうのは
豊かな人生で、これもいいなと思う。ナイスバディーライフ。

年を重ね、色々な人や事に触れると、
いい意味でも悪い意味でも
考え方がかなり変わるなーと 最近とみに実感する。

・・・10年前の自分が、今の自分に会ったらなんて言うだろう?

きっと、「コイツみたいにはなりたくないわ」とか
思いつつも、心を許せるイイ飲み仲間にはなるんではないかしら?(笑)


来年も嬉しい事も哀しい事も、きっといろいろあるけれど、
自分の立ち位置だけはしっかり持って、年の終わりに
「ま、良かったんじゃん?」と言える1年であるといい。

今年、色々な経験や感動を与えてくれたみなさん、ありがとう。

そして今年、図らずも私が悲しませたり傷付けたり
してしまった人がいたら、ごめんなさい。

ちっとも成長しない、しょーもないわたくしですが、
来年もどうぞよろしくお願いします。

よいお年を。


・・おっと。 あと「メリークリスマス」ね!(笑)

月曜日, 12月 21, 2009

年の瀬ですので賑やかに。

忘年会ラッシュ中。タクシー乗り場も久々に混雑。
こないだ神楽坂から乗った運転手さんが、

「僕の長年の愛人が某有名作家で、彼女は僕との恋愛話を
 いくつか作品にしてるんだ」

と、いう話を延々してくれた。

「それ、すごいじゃないすか!!」と、
深夜料金に合わせて2割増しでオドロいてみせる私。

やー 酔っ払ってる頭で聞くそういう話は、
なかなか面白い。真偽のほどはともかく(笑)。

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なんか年末年始は、企画モノのステージも多くて、
つい足を運んでしまいます。

土曜日は、このところ定期的に誘ってもらってる
平田オリザの劇団「青年団」の舞台、

サンタクロース会議 ~アダルト編


平田オリザの脚本自体がそうなんだけど、
基本的にお芝居そのものが非常に「日常」で、
役者の会話もとても自然。

でも実は、自然な雰囲気を「わざと作る」って
とても難しかったりするので、それだけ役者さんの力量が
高いんだと思う。


お芝居そのものは、サンタクロースをテーマに
癖のあるキャラクターが「会議」という形で相談しあう
というコメディっぽいもので、強いメッセージ性が
あるわけではないけど、逆に難しい事もなく普通に楽しめた。

子供たちには、せめて小学校低学年くらいまでは、
サンタさんの存在を信じてて欲しいなあ~。

・・・とか言いつつ、帰りに、一緒に行った友達と
「クリスマスってすげーメンドー」という話をしている私たちは、
既に「立派な大人」っつーことですが。要は(笑)。



そーいや全然関係ないんだけど、この日の夜に
野球仲間と忘年会をやったんだけど、
34歳のメンバーの子が彼女を連れてきて、
それが17歳っすよ、17歳!(もちろん飲酒不可)。
それ、ほぼ・・・っていうか、完璧に犯罪だよね。

どーしたらいいんすか!?
もー世の中ワケ分からん・・。


+++++

で。日曜は、恒例「落語部」仲間との忘年企画

 柳家さん喬 一門会「師走なら手をたたこう」


さん喬一門は、大人気の喬太郎を始め、
このところ頭角を現しているお弟子さんが多い注目の一門です。

やや別格の立川流を除けば、
人気・実力・弟子の数、どれをとってもピカイチだと思う。


今回の一門会は、もう~一門のカラーがバッチリ出てました!
師匠のさん喬は人情噺の大家だし、大騒ぎするタイプではないけど
サラっと面白い事を言う、ある意味非常に「江戸前の」噺家さん。

でも、基本とても賑やかな一門なので、
落語だけでなく、歌あり、大喜利ありで終始ワイワイ。

・・ていうか、喬太郎の「替え歌芝浜」は本当にマイッタ!
あれ、ほかでもやるんだろうか・・・(笑)。

年末らしい楽しい会だったし、
一門会だから「勝手知ったる家族」と一緒に
やるようなモンで、噺家さんたちも終始リラックスムードで
見ていてとっても嬉しい気分になれた3時間でした。

そーいや「大喜利」って、いわゆる笑点的な見世物の
事をいうのかと思ったんだけど、違うんだって。
落語の世界では、落語家が落語以外でお客様に
喜んでいただくものであれば、踊りでも歌でもみんな大喜利なんだってー。

へ~。イッコお利口になった。


普段は自分のメモ用に番組をココに書いておくんだけど、
今回は、「井戸の茶碗」とか「子別れ」なんて難しい噺を
若手が「5分でやれ」なんて余興があったりして、純粋に
「落語を聴いた」とは言えないので今回は割愛だな。


で、その後はいつもの調子で忘年飲み会。

もー、どうしてもこの面子で飲むと、
話の内容が「逆・アカデミック」というかー
・・・品がないっつーかなのよね(笑)。
完璧な下世話にはならないんだけど。

ま、それが楽しいんだけどサ。

4時ジャストに落語会が終わって、
新橋のガード下で、終電まで飲み続け。

平均年齢(たぶん)40近いいいオトナ達が、
頭突合せて、まー出るわ出るわのアホ話(笑)。

でも、そういう時に一番

「あ~。私の人生って、ナンカいい感じだなー」

って思ったりもする。

オシャレな店でもなければ、高いお酒飲んでるワケでもないけど、
そういう風に心を許して、アホ話できる人が周りにたくさんいるっていうのは
本当に感謝です。

私は昔は、落語と言えば「ひとりで行くもの」
と思ってる節があったんだけど、ここ数年の落語ブームで、
「落語が趣味です」とカミングアウトできる(笑)環境ができてきたので、
いろんな人と一緒に行く機会が多くて嬉しい限り。


しかし・・・・先週辺りから本当に毎日飲んでる。

接待や仕事みたいな無理に出ている会はないので
どれも楽しいんだけど、さすがにちょっと
体力的にキツクなってまいりました。。(苦笑)

今晩は久しぶりにゆっくりできそう。

心ゆくまでボンヤリしてやるぜ!

水曜日, 12月 16, 2009

唄うの1分、“本当に”唄うの三十ウン年。

なぜだろう。
最近、高田渡とボブディランの歌詞が気になって。
「日本平和神話」が崩れつつあるから?

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昨日は今年最後のヴォーカルレッスン。

この春、先生の自宅スタジオを使えなくなってから
レッスンの回数が多くても月2回、ほぼ月イチに減ってしまったので、
あんまり「習ってる」と、大きな声で言えないのだが。

だから最近は、たまに単身でバーのジャムセッションに
参加したりして武者修行しています。
「本番に弱い」性格を見せつけまくっておりますが(笑)。

でも、こういうのってやっぱし場数だからさー。
ある程度上手くなろうと思ったら、なんかやんないとね。

私は普段あまり季節感とかで歌を選ばないんだけど、
クリスマスの時期だけは、クリスマスソングが課題曲として出ます。
今年は3曲目だから、なんだかかんだで、習い始めてもう2年半も
たってるんだなー。うーん・・・育ってナイ(苦笑)。
もはやピアノは完全に諦めモードに入ってるしな。

でも。

習い始めの頃は、4ビートの楽しい曲が好きで
そういうのばっかり歌ってたんだけど
(そういう曲のがゴマカシが効くっていうのもある)、
最近ようやくバラードっぽいのとかの「良さ」が
分かるようになってきた。

当然Jazzは黒人音楽だから、
大体Jazzのバラードって、ベッタベタ過ぎか、救いようもなく暗いか で、
例えば「Misty」とか、

Look at me. I'm as helpless as a kitten up a tree
and I feel like I'm clinging to a cloud
I can't understand
I get misty just holding your hand

(私を見て! まるで木から降りられない子猫のよう。
 雲を掴んでいるみたいに頼りない。
 どうして? あなたの手を握っているだけなのに)

みたいな、もう「大甘」を通り越して、
「勝手にすれば?(笑)」みたいな恋の歌だし、
有名な「Summertime」は、

Summertime and the living is easy.
Fish are jumping and the cotton is high

(夏になれば、きっときっと暮らしは楽になる。
 魚達は飛び跳ね、コットンは値が上がるわ)

みたいな、“有り得ない”黒人の暮らしが
ラクになる様子を延々唄った悲壮な歌なんだけど、
どちらもものすごーーく奥の深い歌で、
繰り返し唄えば唄うほど、

「あ。この歌、もしやこういう事が言いたいんじゃない?」

みたいな発見はある。


・・・前も書いたかもしれないけど、私は基本的に
Jazzは日本人には唄えない歌だと思っていて、
それでも何度も唄っていると、

 歌を歌うのはほんの数分だけど、
 その歌を「形にしていく」には、自分のこの“数十年間”の
 いろんな経験・蓄積を使う事が必要なんだ。

という事が見えてくるから不思議。

2年半、歌の力はまったく成長してない気がするけど、
得たものがあるとすれば「それが分かった」って事なのかもなー。


ちなみに先生が、来年早々から「ピアノとヴォーカルで
世界一周客船に乗り込む」、というモノすごい仕事(笑)のため、
3月までレッスンはお休み。
横浜から出る豪華客船で、毎晩のようにホールでダンスパーティが
あるんですってよ。まーセレブ!


*豪華客船、と言えばコレ。
 レオはパッとしないが、ケイトはこの頃より
 今のが全然いい女優だと思う。だってコレの時は、
 二の腕が太すぎて、ねえ~・・・(笑)。
 極寒の海でも生き残るわよ。そりゃ。

月曜日, 12月 14, 2009

ライブ・ライブ・ライブ

んー。なんか忙しいな。師走だけに。

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早くも5回目。

キンシノ ~VOL.5

落語家の立川志の吉君と、イラストレーター
キン・シオタニさんのコラボライブ。

第3回からは昼夜2回講演になったんだけど、
それでもほぼ毎回満席なんだからスゴイよね。

キンさんて、私の知ってる(自分が実際に仕事してる人や友人も含む)
イラストレーターの中ではたぶん一番しゃべる人(笑)。
この商売、無口な人が多いから。

毎回凡そのテーマは決まってるんだけど、
そこから脱線するトークになる事もしばしば。
でも、そのユルさと、それでもポイントポイントでは
緻密にまとめられてるところが、ホントすごいと思う。

今回は「風呂」がテーマ。

「銭湯は1日1件ペースで潰れてる」だとか、
「昔ながらの宮作りの銭湯の入口にある飾りは“唐破風”という」だとか、
「関東の銭湯の深さは平均92センチ」だとか、
まー どーでもいいっちゃー いい話なんだけど(笑)、
よくぞそこまで!ってくらい、知識いっぱいのキンさんの話題に、
思わず「へ~」 なわけですよ。

ちなみに、いわゆる昔ながらの「煙突・番台あり、壁に富士山」
みたいな銭湯に入った事ある人が、会場に案外少なくてビックリ。
私より世代が下の人が多いのかもだけどさ。

私は下町育ちなので、結構回りにそういう銭湯があって、
私の小学校の同級生の実家が銭湯だったから
そこにはよく通ってて、帰りにお父さんに
フルーツ牛乳かうまい棒を買ってもらうのが楽しみだった。

・・・改めて思うと、私にとって銭湯って
結構「懐かしい思い出の宝庫」、つまり源風景なんだなー。
家風呂もあったのに、なんであんなに銭湯にいったんだろ・・?

ああいう風景がどんどんなくなるのは、
自分の「子供時代」を奪われるようで寂しい。


で。志の吉君の落語は「湯屋番」。

 道楽者の若旦那が、湯屋に奉公に出て、
 番台で女湯に色々妄想をふくらます・・・

って話なんだけど、彼のそういう艶っぽい話を
聞くことがあまりないので、ファンとしてはなんか得した気分。

落語って案外お風呂の話ないんだよね。
江戸時代、床屋と風呂屋は庶民の交流の場だったから、
「そこへ行くシーン」が出てくることはすごく多いんだけど、
床屋自体、風呂屋自体を題材にした噺って意外とない。

江戸時代の人たちにとっても、あまりに「日常」すぎて、
夢がないからかしら?(笑)


・・・今年は落語もライブも映画も、ま~よく行ったな。

大体、こんな風に早く帰れる仕事、今までやった事なかったから。
仕事でテンション上がらないっていうのも、
案外イイ事もあるんだな(笑)。


次回は新年会企画があるらしい。
いつも以上にユルそうだ~。


*土曜日は友人の結婚式。横繋がりの多い人なので、
 こんなに参列者に友人がたくさんいる結婚式に
 出たのは初めてかも(笑)。なんともなごやかなイイ式だった~。
 結婚式もある意味“ライブ”だよね。
 出会いからこの日までのエピソードをかなり知ってる
 カップルだけに、とても感慨深かった。

 で、ブーケもらった。プレッシャーなのか?
 「ブーケもらったよ」って言ったら、母苦笑。
                ・・・・なんで苦笑?(笑)。
 でもすっごいキレイ。おうちに縁起物のお花があると、
 なんかそれだけでウキウキするなー。

 末永くオシアワセに!



金曜日, 12月 11, 2009

傷口に塩、な行為でした

そうか。小沢さんがゲバラなら
鳩山さんはカストロなんだな。

…って、なんかカッコヨクなっちゃうけど。

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昨日会社でイヤな事があったので
(や、昨日に限ったことではないのだが)、
気分転換で映画を観て帰った。

縞模様のパジャマの少年


 高位軍人の息子と、ナチスの収容所にいるユダヤ人の少年。
 同い年のふたりは、ふとしたきっかけで柵を隔てて知り合う。
 互いの「立場」がよく分からないまま、ふたりは友達になり……… 


もうね。

完璧に観る作品間違えました。
気分が沈んだ時に絶対観ちゃダメな映画です。

予告編観た時から明るい映画ではないと思ってはいたけど。


当時は、もうユダヤ人といったら「人」ではなくて、
家畜や虫以下だったわけです。

だから、彼らに軍人が怒るシーンがたくさんあるんだけど、
とにかく観ているほうも
あの軍人達の怒鳴り声に縮みあがるんですよ。怖くて。

ああいうなんの愛情もない、ただただ高圧的で、
自分の欲求を解消するためだけの「怒り」は、本当にオソロシイ。

そして何より衝撃のラスト!

最後の10分間はすっかり脈拍があがって、
エンドロールでは、もうなんか「グッタリ・・・」って気分。。。


・・・ナチの大量虐殺は、別にヒトラーひとりがやった事ではなくて、
いわゆる「集団心理」が働いたんだと思う。

人間は「共通の敵」がいると、驚くほど結束力が高くなるし、
大胆になるし、残酷になる。学校のいじめがいい例だよね。

そして、その集団の中に「首謀者」がいると、
将来的に自分の行為が糾弾される事になっても、
罪を背負うべきは首謀者で、「自分は命令されてやっただけだ」
という責任逃れができるので、リスクを負うことはなくなる。

そして、そんな「免罪符」を得て、社会の構造を
どんどんゆがんだ形にしてしまうのは、
申し訳ないけどいつの時代も男性だったりする。

女性のエネルギーは、そういうところに向かないよ。
不謹慎なたとえだけど、「ユダヤ人を殺してなんの得があるの?」
とたぶん思うから、そんな事はやらない。

逆に、自分の子供に危害を加えた人間を殺すような、
「現実的な残虐性」は女のがあるけどね。


・・・人類の短い歴史の中で、あの大量虐殺は、
本当に、本当に、本当に恥ずべき行為のひとつだと思う。

ああいう施策を進めたり、同意した当時の権力者達が、
自分と同じ「人間(ホモサピエンス)」だってだけで、
なんかもー、すごいイヤ!!!!


こういう事実に目をそらしてはいけないとは思うんだけど、
ちょっと神経が過敏な時とか、気力が落ちてる時には
観ないほうがいい映画かも。。。

木曜日, 12月 10, 2009

肉体は鳥が天に運ぶ

冬のボーナスがとんでもない金額になってた。小遣いか!
出るだけいいじゃん、という声もありそうだが・・・

せちがらいぜっ。

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上野の「チベット展」へ行ってきた。
平日の昼間に、何故そんなところに行けるのか?
という疑問はおいといて・・(ま、諸事情ありまして)。


チベットやネパールは、昨今かなり興味を
感じている国です。

昔からアジアの文化に関心はあったけど、
山登りを始めてさらに興味が深まった。
世界のベスト10の高さを誇る山々は、全部あの辺りにあるからね。

標高が高いから、周りの地域との行き来が長い間あまりなかった
ってこともあって、とても独特の歴史があるチベット。
今は哀しい事に政治的なところでスポットが当たることも多いけれど。。


展示会によるとチベット仏教は、独自のポン教が
インドから伝来した仏教に強い影響を受けてできあがった
ものらしいんだけど、普通宗教って、他の宗教を排除する方向に
向くことが多いから、そういう柔軟性がいかにも大陸的(笑)。

仏像もどちらかというと派手で
建立当時はもっとキンキラキンだったんだろうし、
性的な事とか、例えば悪を殺すシーンの描写とか、
そういう描写も非常に直球。

いいねー。こういうの。

日本の「わび・さび」の文化はもちろん素敵だと思うけど、
日本はそういう閉鎖的な土壌が、

「言わなくても分かる」とか
「事実上の集団的いじめ(村八分)」

みたいな要素を作り出してしまった側面もあるわけで、
チベットみたいなああいう直球な感じがあれば、
そういうのはナイだろうなーと思う。


そーいやあの辺りには鳥葬っていう、死体を鳥に
ついばませる弔い方があるけど、その「鳥葬場」を守る
神様っていうのがいて、それがまた骸骨みたいな顔で大変オソロシイ。

神様なんだけど、きっと地獄の閻魔様みたいに
生前に色々な悪さをしたした死人には罰をくだすんだわ。

ウチの会社にも、超“ついばんで”欲しい
悪の権化のような人がいるんだけど。
チベットに連れてって、鳥葬場に置いてきちゃおーかしら。

・・・あ。でも鳥葬って、チベット的にはむしろ
位の高い人が行う崇高な儀式なのよね。

それはそれで・・・フクザツだ。


※伊坂幸太郎の本にまさしく鳥葬の話が印象的に
 出てくるシーンがあって、最近読んだばっかだったので
 なんだかシンクロ。

月曜日, 12月 07, 2009

若さの刺激。

よくある番組だが、こないだテレビで
 「結婚35年間、妻を労うことなく
 自分勝手な生き方をしてきた夫が、ガン宣告を機に改心。
 妻への感謝の言葉と誕生祝いに、妻、涙。
 スタジオのゲストタレントも感動の涙」

・・・みたいな再現映像をやってた。 アレ、美談なのか?

35年間の苦労が、あれだけで
すべてチャラになるもんかね?

それを世の中が「夫婦の絆」と呼ぶのなら、
やっぱり私は妻にはなりたくないな~ぁ・・・

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友達のお誘いでコレ↓に行ってきた。

The 3rd Music Revolution

このテのコンテストは、メジャー志向の人しか出ないから
自分が聴くような音楽ではないし、そもそも
審査員が秋元康って時点でこのコンテストの意図が
はっきりしているので、「まー流して観るか」とか思ってたんだけど・・・

いやいやどーしてっ! なかなか面白かった!


出場するのは、全国の予選会を勝ち抜いてきた16組。

演奏曲はすべてオリジナルで、ジャンルは色々。
基本的には昨今のチャート上位に入るような
いわゆるJ-POP音楽が多かったけど、意外にもちょっとわかりずらい
前衛的というかサイケデリックな曲をやる子もいて、
しかもその子達が高校生だと知って、さらに驚き。

屈折してんなー。若者のクセに(笑)。今後が楽しみ。


何より、コンテストへの出場条件がそもそも「23歳まで」
なので、出てくる人たちがみんな若い若い!

もうヤングなオーラに圧倒されっぱなし!

でも ですね。

なんていうか・・・音楽なんかやってる子達なので、
それなりに斜にかまえてるというか、
若者独特の迷いというか、苦悩とか自意識過剰な感じとかがあって、
必ずしも「透明で、すがすがしい若さ」ではないんだよね。

そこがまた、いい感じなんだよ。
若いってスバラシイね。


・・・若者に限らず、人間は誰だって自己表現したいし、
自分を分かって欲しいと思うに決まってるワケで、
それを「音楽」という、とても他者に伝えやすい形でアウトプット
できるって、素直にすごく羨ましいと思う。

いいよねー。音楽ってやっぱり。

ああいう歯の浮くような恋愛歌だとか
人生応援歌みたいのって、たぶん若い時しか書けない。
・・・まー私は、若い頃も今もそういうのは描けなかったし
嫌いだったけどサ(苦笑)。

そーいや、私が最近お気に入りのPassion Pitって
英国の若者バンドがいるんだけど、
そのバンドも、喧嘩した彼女に送るため、
仲直りの印に宅録で作った曲がきっかけでデビューしたそうで。
エピソードかわいすぎ。

まさしく ひょうたんからこま。
人生何が起こるかわからないね。


・・・・あ。で、コンテストの結果なんですが。

優勝は、アコギ弾き語りの可愛い女の子。
順当。歌上手だったし、磨けば売れそうですな。

最近は、昔のアイドルコンテストみたいに
受賞が決まって「驚き顔+号泣」みたいなコは
全然いなくて、みんなサラリと嬉しそう。

湿っぽくなくていいね。


ちなみに、オーディエンス賞っていう観客の投票で
決まる賞もあるんだけど、私の投票した2組はいずれも賞取れず。

全然メジャー受けしなそうな2バンドを選んだので、
これまた順当では、ある(笑)。

しかし私は、君らの演奏が一番心に残ったぞ!
音楽は“順番”ではないんだし、それでヨイではないか!


いつの日かこの16組の中から、
何十年も活動できるような
ビッグなアーティストが生まれるのかな。

自分の可能性を信じる、ってステキだね。

金曜日, 12月 04, 2009

いろいろな成長

長い間放置していたクレジットカードの
PINナンバーが分からなくなって、
問い合わせして送られてきたハガキの番号が、
昔の彼氏の誕生日。。。

わ。フクザツ。

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久々に会社の若手女子数人と飲んだ。

・・・や、歓迎会とか忘年会とか、そういうのでは
飲むんだけど、そういう会社の行事以外で久々に。

去年までは帰りが遅かったし、ウマの合う仲間が同じ部署にいたので
結構会社帰りに一杯・・なんて言うのも多かったけど、
ここ1年はそういうのはもっぱら社外の友達。

まーでも別に、そうなってみると
会社とプライベートをしっかり分けられるようになったし、
夜の時間を有効に使えるので
そこら辺はドライにやってても支障がないんだなと思ったけど。

で。

今回飲みに行って改めて思ったのは、
なんつーか・・・話が合わないな、と(苦笑)。

年齢の問題だけじゃなくて、今回一緒だったのは
営業畑の20代半ば女子で、どちらかというとOLちゃんというか
ギャル寄りだからっていうのもあるんだけど、
なんか「物の見方・視点」とか「ライフスタイル」みたいなものが
まったく違うので、共通項が全然見つけられなかった。

日常の表面的な会話をしてる分には
なんの支障もないんだけどさ。

そういう時によくあるのが、そこにいる全員が
知っている人間の話。要は噂話だよね。

同じ部署の人だから、当然ネタは部署内の人と
いう事になるわけなんだけど、
私が、口ばっかでショーモナイと思ってる人が、
案外デキル男に見えてたり、
私としては特になんとも思ってなかった出来事を、
「あれ、すごい腹立ちましたよね~」とか言われたり・・・

なんかいちいち噛み合わないのよね(苦笑)。

ま、若い頃のようにそういう話に無理に
「だよねー」と合わせる必要もないので、
私がそうは思わなければ、「そうかな? 私はそうは思わないよー」
と言えるぶん、いまは楽っちゃーラクだけど。

これは年齢のせいなのか? 
それとも今の人間関係固有の問題なのか?

ん~・・・でも、プライベートでは
案外若手にも仲良いいのいるしなー・・・。わからん。

お店は赤提灯系で、私的にはストライクだったんだけども。


・・・「成長」って10代までは身体が大きくなる事
みたいな意味合いが強いけど、20代以降は、
経験や記憶の積み重ねで、人間の「心のサイズ」が
大きくなる事なんだと思うんだよね。セットで汚れも溜まるけど。

10近く離れた彼らと話していると、
自分が確実に「成長しているな」と思う一方、
なんとも説明しがたい切なさが襲ってくるのも事実。

今からだってなんでも始められるけど、
あの独特の、「“分かってない癖に”歩き出しちゃう感じ」って、
やっぱり絶対に戻れないゾーンだと思う。戻りたいか否かは別として。


人ってやっぱり、何よりも「経験」に価値があるのだなー。
いいことも。悪いことも。

・・・なんてことを考えた、師走の始まりでございやした。


*川治@浜町
3ヶ月先まで予約できないその秘密は、とにかく激しい食事のボリューム。
店のおじいさんが、ウチの実家近辺らしく口が悪くてイイ。

水曜日, 12月 02, 2009

形容詞は難しい

スーパーで買い物してたら、
レジのオバチャンが変なおっさんから
シツコク質問されてた。

オバチャン、おもむろに内線電話を取り
「すみません。お客さんが聞きたい事があるそうです!5番です!」。

「5番」って、「やっかいな客」っていう符牒なんだろうな~。

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人の事に腹が立つのは
心がささくれている証拠。。。(苦笑)

というわけで、穏やかになるべくこの1本。

「屋根裏のポムネンカ」 byイジー・バルタ

チェコの人形アニメです。
今年は見たなー。チェコ映画。

チェコと言えば「人形」って想像する人も多いくらい、
人形アニメが盛んな国。

ストーリーはしごく単純で、

 チェコ郊外のお家の屋根裏には、たくさんの
 古ぼけた人形やおもちゃがあって、人形達は
 夜毎楽しい毎日を送っている。
 その人形世界のアイドル、ポムネンカが、
 ある日悪の帝王にさらわれてしまう。
 ポムネンカの危機を救うため、クマのムハなど、
 個性的な仲間たちが悪に立ち向かい・・・

というお話。

もうね。

なんていうか・・・・全然カワイクないのよ! キャラが!(笑)

や、私は大好きよ。
登場する人形達が実際に売られているなら、
ぜーんぶ欲しいくらい。

でも、これってたぶんチェコの子供達が見るものだからね。
これを、小学生未満の子供達が「かわいい!」と思うのかしら?

まあ、クマさんとかカワイいんだけど、
なんていうか・・・・日本人の「かわいい」とは意味が絶対違う。
丸っこくないし、キラキラはしてないし、ピンクでもない。
声優も、日本のアニメみたいに、ニャンニャンした声の人はいないな~。

チェコって、相当シュールな国だよね。

社会主義(元も含む)の国は、得てしてそういう
シュールなカルチャーが発展する傾向にあるけど、
でも、ロシアのチェブラーシカみたいに
子供向けのものはマア可愛いじゃない?

でもこの映画のキャラって、なんだかことごとくカワイくなくて、
悪の側の手下達(おもに昆虫)なんかは、はっきり言って気持ち悪い。


・・・・や。

もしかしたら、日本人の「カワイイ」って定義が
幼稚すぎるのかもしれない。むしろ日本が異質なのかもな。

個人的には、かなり好きな映画でした。


あれだけ緻密な人形アニメを作るチェコという国が、
いかに「辛抱強い国」かがわかります(笑)。


・・・海外の子供作品(映画や本)を観ると、
日本人が、20代30代の大人になっても幼さが抜けず、
自己中心的で、自立してなくて、それでいて自分に問題意識がない
オバカさんが多い理由がなんとなく分かります。


社会の問題、学校の問題、経済的事情・・・
子供がおかしくなる理由って色々言われているけど、
やっぱり結局は親の責任なんだと思う。

犯罪を犯さないまでも、世の中で
親の教育が悪かったが故に、周りに激しく
迷惑をかけている(そして自覚がない)大人はたくさんいる。


予定はないが(笑)、もし私に子供ができたら、
子供の頃から、「オマエはどう生きたいの?」という事を
問い続け、常に子供に物事を「考えさせる」ことができる
親でありたいと思う。

少なくとも、「子供は子供として扱う」のだけはやめたい。

1歳だろうが3歳だろうが、「ひとりの人間」である以上、
精神的には、「自分の責任を自分で持てる」子供になって欲しいなあ。

頼むぜっ!
まだ見ぬ(一生見ないかもしれない)わが子よ!(笑)


*マジでこのお人形が欲しい。
 売ってないのかな?
      >Gちゃん、これを読んでたら(笑)