木曜日, 10月 28, 2010

今日は、お酒について学んでみよう。

グルーポン系サイトが、飲食から
エステとかのビューティ系に走り出した。

うーむ・・・・・クーポン系サイト衰退の兆候か。。

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多い時期には週3~4回、今でも最低週1回は外で飲んでるわけだし、
家でもちょっとビール・・・くらいはしょっちゅうだから
生涯飲量はかなりの量になるわけだけど、
口にするアルコールって意外と限られているモンです。

ビール、ワイン、焼酎、日本酒・・・。
せいぜいお土産の泡盛といったところ。

国内ではほとんど手に入らないレアなアルコールは別として、
ウイスキーなどの洋酒は、昨今ハイボール人気で多少口にすることが
ある程度で、私はほとんど縁がナイといってよい。

・・・こりゃイカン!(や。別にいけなくはないんだけど)

というわけで、友達に誘われて、
ニッカが主催するウヰスキーに親しむイベントに行ってまいりました。

「ブレンダーズバー」
マイブレンドウイスキーづくりに挑戦


だいたいわたくし、恥ずかしながら今回聞くまで
ウイスキーの原料が何かもよく知りませんでした。

会場のバーはニッカの直営店で、普段はごく普通のバーとして
営業しているところ。そこで、ニッカの販売促進イベントとして
定期的にウイスキーに関するレクチャーを行っているわけです。

以下、ウイスキー好きには当たり前(らしい)の知識・・・


○ウイスキーは、麦を燻して抽出した液体を、
 じっくりじっくり醸造し、高い度数のアルコールに仕上げる

○ウイスキーの原酒は実は無色透明、
 あの独特の香りと琥珀色は、樽から染み出してくるんだって

○一度の蒸留行程で作ったまじりっけのない大麦麦芽のウイスキーを
 「ピュアモルト」というんだけど、実際に販売されているのは、
 口当たりがよく、品質の安定供給ができるブレンデッドウイスキー
 (モルトと、他の穀類が混ざったグレーンを混ぜる)が主流なんだとか。

○ちなみにニッカには、北海道の余市と宮城の宮城峡の
 ふたつの蒸留所があり、それぞれ製法も味も違う。


今回は、ニッカのブレンデッドウヰスキーを作る際に
メインで使われている6種類のモルトを使って、
「自分だけのオリジナルレシピのウイスキーを作ろう」っていう趣旨なんだけど、
この味オンチの私でも、6種類のモルトの違いはなんとなく分かった。

60度以上のアルコールなので、まーほとんど「アルコール味」なんだけど(笑)、
海の近くである余市で蒸留されたモルトは、潮の香りがしてビックリ!

もちろん詰められた樽によっても味も香りもまったく違うし、醸造される場所でも違う。
そういう繊細な飲み物なんだね~。ウヰスキーって。

配合が1%違えばまったく違う味と香りになるので
ブレンダーの力量が問われる飲み物だそうで、
ニッカのウヰスキーファンの中にも、「2代目のブレンダー○○さんが一番好きだ」
なんて感じで、ブレンダーごとにファンがいたりするんだそうだ。

コレクター癖、アカデミック癖がある男の世界だ~。

あたしは美味しきゃなんでもいいもん(笑)。


ちなみに私が自分でブレンドしたウイスキーは、
どうも口当たりが辛口で、自分で作っておいてナンですがイマイチだった・・・・(苦笑)。

最後は自分でブレンドしたウヰスキーを飲みながらのフリータイム。
法律の関係で作ったウイスキーは持って帰れないとの事で、
そりゃ大変!と、その場で片付ける事2時間
(もちろんレクチャータイムはとっくに終わっている)。

水分量としてはいつもの飲み会の数十分の1ですが、
そりゃ~ま~ したたかに酔っ払わせていただいたわけですよ(笑)。

マ、そこまでいっちゃうと、例のごとく
「どーせ酔っ払ったら味なんて分からないじゃん!」って話になるんですけども。


*ブレンド体験用の6種類のモルト。
 スポイトを使って、メスシリンダーで測って
 フラスコで混ぜるのだ! ザッツ・理科!!

月曜日, 10月 25, 2010

山の想い出の残し方

こないだ初めてスカイツリーを真下から見た。
タワーより、押上の交差点周辺がほとんど変わってないことに衝撃。

周りには商業施設が続々と建設されてたけど・・・
できればあのまま、ションボリな商店街の感じを維持して欲しいよ(笑)。

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八ヶ岳へ行ってきました。

今回は、ピークハントが目的ではありません。

知り合いのスケッチ教室に通う方たちと、
天狗岳の中腹にあるしらびそ小屋までの2時間の「スケッチ登山」。

私の母世代の方とか、普段運動をしてない方も複数いたので、
コースタイムを2~3割増しにしてノンビリ歩きです。

登山を始めてしばらくたった頃、とにかく自分の力試しをするために
スピード重視の登山を何度もしたけど、心に残る山行はスピードや
山の知名度・難易度だけでは決してないと実感してからが、
本当の私の「登山歴」のスタートなんじゃないかナと思う。

もちろん力の限界に挑む山登りも好きだけど、
ただただ、いろんな人と山に出かけ、自然と対話することはとても楽しい。
そういえばスキーに熱中してた20代、なかなかレベルが上がらずに
壁にぶつかった時にそんなことを感じたな~ と思い出した。

山では既に紅葉は終盤。
山全体が染まるような紅葉ではないんだけど、
時々真っ赤になった木々が顔を出して楽しませてくれます。

恐竜みたいなこんな倒木も!





自然の造形ってオモシロイな~。


初日は2時間半ほどでしらびそ小屋に着。
通年営業の素朴な山小屋です。

小屋のすぐ横にあるみどり池は、
山の池によくある「池? 水溜り?」くらいの
ささやかな池ですが(笑)、小屋の番犬、14歳のキチ君が
たそがれていました。哀愁のある背中だ。





すっかり日暮れが早くなった昨今、
山ではさらに寒さも増してきていました。
初日はストーブの近くでお酒を飲みながら談笑。
山の夜は静かに更けていきます・・。


翌日は薄曇。

せっかくのスケッチ登山、私も絵を描こうか迷ったんですが、
まあ才能もないので(笑)、今回は2班に分かれ
小屋周辺でのスケッチ組とは別に私は一番近いピーク「中山」目指してピストン。

中山は、もちろん八ヶ岳の中ではマイナーな山。
山頂には標識もありません。

でも、逆にこういうマイナーな山に登るチャンスってあまりないので、
逆にかなり嬉しかった。
しかも空荷で、一緒に登った人が大学から登山をするベテランだったのでな、
結構な急坂だったけどコースタイムのほぼ半分で到着。ビバ、空荷!

ピークのすぐ先の展望台からは、以前天狗に登った時のような
アルプスを一望できる景色が広がっていて、これを見ると本当に
「ああ・・・・。登って良かったー!!」とシミジミ思うわけです。
山に夢中になる瞬間だよね。





計2時間強の山行を終えて宿に戻ると、
既にスケッチ組は色付けまで終わってました。








すごいすごい!!

これだけの時間でこんな作品が描けるなんて!
なんてウラヤマシイんだ。。。

・・・・絵が上手な人って、見たものをそのままには描いてないよね。
必要なところを上手に強調して、逆に不要な部分は思い切って省略する。
時には見えていない色や要素も加えて、
全体のバランスをうまーく整えていくんだよね。

これって、人間関係でも通じることかも。

相手のマイナス要素ばかりを突いたり、
自分が丸裸になるほど自然体で接するんじゃなくて、
互いが心地よい距離を保ちながら、自分も相手も、不要なところは目をつぶり、
互いに一番良く見えるような適度な飾りつけはしたほうがいいのじゃないかと。

ちなみに私は絵を描くと、なんでもかんでもギューギューと
書き込もうとする癖があります。絵に性格が出てる(笑)。

・・・こうやって短い時間でササっと絵を仕上げる才能があれば、
どこに行っても、自分だけの「オリジナルな想い出」を残せて
本当にいいなーと 感心しました。

この日お誕生日の人がいたので、
持ってきてもらったケーキと小屋のコーヒーで
ハッピーバースデー。

こういうプチイベントもすっごい楽しい!


・・・なんだかんだ言って、こんな風におだやかに過ぎていく時間が
本当に素敵だと思えるようになったのはここ数年。
それまでは、休日なんて、前日朝まで遊び歩いた休息時間でしかなかったし、
自己主張してナンボ、人に認められてナンボという部分がどこかにあったような気がする。


年取ったなー(笑)と思うと同時に、
今の自分が、30数年生きてきて一番スキかも。

もちろん時には腹を立てたり、自分が大嫌いになったりは今でもするけど、
それも含めた「私(わたし)生活」を「OK!」と思えるようになりました。

ダテに年を取ってないね(笑)。


来週も山登り。
天気予報はイマイチだけど、なんとか晴れてくれるとイイナ~。

金曜日, 10月 22, 2010

小さなチャレンジの積み重ね

先週から親指の爪周辺が化膿し、
先日、痛み限界で病院に行く。

おかげで痛みはほぼ引いたものの、
親指から得体の知れない水分が出続けてます。

ちょっとスプラッター。

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続きますが、落語です。

来週の独演会にどうしても都合が付かないので、
「月イチ志の吉」の個人ノルマを達成すべく(笑)。


【ぶらぶら寄席 @錦糸町】
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立川志の八  高砂や
立川志の吉  五人廻し
  --- 仲入 ---
立川志の吉  寿限無
立川志の八  宿屋の仇討
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久々にイロモノなし、新作なしの高座で、なんかホっとした~(笑)。
ある意味これが「落語の王道」。

志の八君は志の吉君の弟弟子(つまり志の輔の二番弟子)で、
昨年二つ目になったばかり。
私と同い年なんだよね。なのに落語の世界では超ヒヨッコ。すごい世界だ。

去年か一昨年かに見た時は、正直どうしよーかと思うくらい
イマイチな前座さんだったんですが(笑)、すごい上手くなってて驚きました。

もともと声がイイ人なので、上手くなってくると聴き応えがある。
最後の「宿屋の仇討」なんて、間の取り方とか絶妙で聴き入っちゃったものー。
今回は2本とも、熊さん八っつあん的な人とかお侍さんとか、
ザ・江戸の男みたいな感じのキャラが出る噺だったので、子供だとか女将さんだとか、
登場人物にバリエーションがある話もぜひ聴いてみたい。 今後が楽しみ!


で。志の吉君。
今回はやっぱ「五人廻し」が良かったなー。

ネタ下ろし! 超ラッキ~。


さすがに最近は「聴いたことない噺」に出会う事は少ないけど、
この噺は、高座で聞いたのは数回しかないかも。

 # 関東の遊郭にある「廻し」という習慣。人気の遊女が、
 # 一晩に複数の客をとって部屋でお客を待たせるという制度だが、
 # 今の風俗のようにお客ありきでなく、遊女もお客を選べた時代なので、
 # 中には一晩中待ちぼうけを食わされて、太夫(男性従業員)に文句を言う
 # 客も少なくない。
 # そんな中、人気の遊女・喜瀬川に待ちぼうけを食らわされている5人の客が
 # 次々に文句を言ってきて・・・・


落語をよく聴く人というのは、マクラの部分で
この後なんの噺を始めるのかが凡そ想像つくんだけど、
今回吉原の話をし出した時は、「おおーー!」と思った。

私、廓噺って好きなんだー。
男と女の絶妙な駆け引き。
スマートにカッコつけたい男のトホホな姿と、惚れたフリして男を騙す遊女のゲーム。
でも時には「紺屋高尾」みたいに、純粋な心を持った遊女もいたりして・・。

しかし、個人的に、廓(くるわ)噺や、呑み助の出る噺が苦手だと感じる志の吉君。
心の底から「イイ人」さがにじみ出てる志の吉君には、
遊女の噺は共感できないというか、やっぱり大変なんだろうね~(笑)。

それでも、あえてそのジャンルに果敢にチャレンジする姿勢は
本当にすばらしいと思う。応援のしがいがあるよ。


しかし!
今回の「五人廻し」はよかったよ~~。

この噺の聴き所は、待ちぼうけを食わされて腹を立てた客達が、
ただ怒鳴るのではなくて、様々なタイプのクレームをつけて
お金を返してもらおうとするところなんだけど、
そのお客ひとりひとりの個性が存分に出てたと思う。

これまで独演会では彼のネタ下ろしをたくさん聴いたけど、
実は今回が一番、もしくは「千両みかん」に次いで良かったんじゃなかろーかと。

覚えたばかりの噺は頻繁に高座にかけるだろうから、
たぶん来週の独演会でもやるような気がします。

行けなくてつくづく残念だ。。。

やっぱり人は、日々の小さな事の積み重ねで、
いくつになっても無限に成長してゆけるのだな。

水曜日, 10月 20, 2010

こぶ平に学ぶ、「王道に近道なし」。

月イチの「仁鍼堂」
もうすぐ1年になるけど、月1回でも体質の変化を確実に感じます。
劇的な変化はなくても、風邪やアレルギーへの耐性はかなり上がった。

なんでもそうだけど、じっくり・しっかりと時間をかけて
コツコツと構築したものは、長持ちするし、強いなと思う。

“ホンモノ”に近道なんて、ないね。

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自分で選ぶ時は決してチョイスしない落語会に、
母親のお誘いで行ってきました。


【しんきん寄席 @曳舟】
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林家たこ平  「厄払い」
林家しゅう平 「宝塚パロディー(?)」
 ---仲入---
林家英平    ※マジック
林家正蔵   「悋気の独楽」
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噺家の側から言うと、いわゆる「営業興行」ってヤツです。
地元の信用金庫組合が合同で、普段懇意にしていただいている
お客様をご招待する・・・っていうやつですね。

下町の中小企業っていうのはわりと信金との関係が強いところが多いけど、
私の実家も商売をやってるので、ご多分に漏れず
信金には「いいお客さん」てワケで、その絡みでのご招待です。


今回、やっぱりお客さんのお目当ては正蔵でしょうね。

逆に言うと、それより前の3人は、
個人的にはちょっと「うううううう~~~ん」。

ミュージカルさながらの歌やマジックは、あまり落語とは言えず、
普段落語に親しみのない人はいいのかもしれないけど、私的には若干消化不良。


そんなわけで、正蔵ですよ。

正蔵は、ご存知 元「こぶ平」。
こぶ平といえば、爆笑王・林家三平の息子ってことで
海老名家の長男として、若い頃からTVに出てましたよね。

でも落語の世界では、若くして落語をおろそかにして
映像メディアに露出したこぶ平は、どちらかというとキワモノ扱い。

関西のお笑い系噺家(さんまや鶴瓶など)同様、
真摯に噺に取り組むことはないだろうなと思っていました。

でも10年前くらいから、テレビへの露出を一気に減らし、
かなり噺家としての修行を積んでこられたみたいです。


落語の世界では「正蔵」という名前は大名跡。
それこそ、お父さんの「三平」に比べると格違い。

・・・私は、どちらかというと「こぶ平」時代の芸が荒れたイメージが強いので、
彼が正蔵を襲名したときは、正直「えー!そりゃないだろ!」と思いました。
(余談ですが、ドラマ「タイガー&ドラゴン」の阿部サダヲ演じるダメ息子は、
 明らかにこぶ平がモデルですよ・・・ね?(笑))


でも・・・・今回、噺を聴いてイメージが変わりました。

うまいんですよ。ちゃんと。10年きっちり修行したんだろうなー。
前の3人で物足りない気分だったのでその影響もあるのかもしれませんが、
それを差し引いてもちゃんと上手い。

演目の「悋気の独楽」は、

 # お妾さんの元へ嬉々として通う旦那に嫉妬した女将さんが、
 # 小僧に旦那の後をつけさせ、様子を探らせると・・・・

というお話なんですが、女将さん・若いお妾さん・旦那・小僧と、
年齢もタイプもまったく異なるキャラクターが出てくるのでわりと難しい噺だと思います。

こぶ平・・もとい、正蔵のような人は、どうしても
女性キャラの“らしさ”が出ずに苦労する傾向がありますが、
意外にも違和感なかった。
ま、色気ムンムンのお妾さんに比べれば、
嫉妬に燃える女将さんのほうが板についてたけどね。

ま、最近は男性のほうが嫉妬心は強かったりもするので、
このお話も、男女が逆転してもリアルかもしれないね(笑)。


噺家はまったく生きる世界の違う人だけど、
人の成長を見るのって楽しいし、何より刺激になるね。

こぶ平時代のメディア露出も決して無駄ではなかった。
あれがあるからこそ、芸の深みが増すのかもしれない。

何をするにも「始めるのには遅すぎる」なんてことはないんだなー。

私もガンバロ!


*こぶ平時代から比べるとだいぶ痩せてた。

月曜日, 10月 18, 2010

「完璧なバカ」をやる。

超久々にナンパされました。
しかも、50~60代の人に(笑)。

バイクで信号待ちしてたらタクシーが横付けしてきて、
窓から運ちゃんが「おねーさん、今度一緒にツーリング行こうよ!」って。

その時家からかなり遠くを走っていたので、ほんの1分程話して
「そりゃ家が遠いな~」なんて事になって終わりでしたが、
去り際に「気を付けてー」「運転手さんも~」なんて挨拶しあったりして。

ナンパ自体が久々でしたが、こんなにホノボノした
ハートフルなナンパは生まれて初めてだよ(笑)。

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悲劇は突然訪れるものですが、
ラッキーも突然舞い込むものなんですYO!

というわけで、ケガをして行けなくなってしまった
お友達の代打という事で、急にお芝居に誘われました。


「鋼鉄番長」
劇団 新☆感線






 # アイドル 沢々尻モニカ の誘拐は、とある学園が仕組んだものだった!
 # モニカの追っかけ兼ストーカーで、超自業自得でサイボーグになった不良男、
 # 兜剛鉄(橋本じゅん)が、陰謀を暴くため学園に乗り込んだ・・・


超~~嬉しスっっ!!

新感線、実はこれが2回目です。
古田新太が客演するお芝居を結構観るので、
スッカリ観たことある気になってたんですが。。

しかも、正規ルートのチケットだけど
週末で前から7列目って!!どうなのよ!このラッキー!

役者さんの飛び散る汗や息遣いがマイクを通さずとも聞こえる距離なので、
「これぞ芝居」の空気を堪能させて頂きました。
(※今回主役で出番の多い橋本じゅんさんの、荒い息遣いもバッチリでしたわよ。
 りりかちゃん、ウラヤマしかろ~( ̄ー ̄) )


今回は、新感線お得意のいわゆる「ネタもの」ってやつで、
ストーリーはわりとどうでもよくで、まあ要は「ドタバタ」です。

新感線って、劇団としてお芝居をやるより
ひとりひとりがいろんな場所でソロで活躍しているイメージがあるんだけど、
今回は新感線の主要な役者が総動員。

そりゃー 楽しくないわけないっしょ!(笑)


今回は舞台が学園モノで、どっちかっていうと年代の設定が「昭和」
っていうか、80年代。なので、もうズバリストライクな笑いが出るわ出るわ。

今回客演の坂井真紀は、スケバン刑事の明らかなパロディー、
田辺誠二はマッチの明らかなパロディで、
当時をリアルに知っている世代にとっては、思わず目をそむけたくなる(?)
ようなシーン満載です。

細かい部分でも小ネタの仕込み満載で、
そういうところの「笑いのツボ」って人によって違うから、
生徒会長・天王寺扮する古田新太が、あるシーンで去り際に

「よろしくメカドック!」

って言ったのが、私、おかしくておかしくて仕方なくて、
そんなに笑うトコじゃないのに、ずっ~とジャブのように
効き続けておりました(笑)。


今回は席が近かったので、私的に赤マルな吉田メタル氏の
ナイスバディも堪能。

私の大好きな

「プロとして、本気で、完璧に、バカをやる」

という事に徹底していて、
もちろん爆笑モノなんですが、歌やダンスのシーンではそれまでの
苛烈な稽古を思わせる完璧さで、なんだか思わず「ジーン」としてしまいました(笑)。


「とにかく頭の中カラっぽにして、涙出るほど笑ってってよ!」

っていう脚本・演出のメッセージが強く感じられる、
良質のエンターテイメントでした。


お芝居って、人気の劇団は(主に経済的事情で(笑))なかなか足を運べないけど、
一度観ると、やっぱりまた行きたくなっちゃうね~。


ケガしたお友達にはとても申し訳ないのですが・・・
誘ってくださったHさん、本当にあざーっす!


*帰り路、信州フェアやってた。客引きは変なりんごキャラ(笑)。
 蕎麦打ち実演のブースは、蕎麦粉が舞い飛び、
 個人的にかなりデンジャーゾーンです。

金曜日, 10月 15, 2010

過酷な現実に現れた“プレシャス(宝物)”

前に友達の家に遊びに行った時に、
トイレに貼ってあった百人一首の一句

「田子の浦に うち出でてみれば・・・・」

が、ナゼ「田子の浦ゆ」ではないのかが
気になって気になって、かれこれ1ヶ月以上気になっている次第。

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なんか久々かもね。映画。
秋だし、映画観よーっと。もっと。

「プレシャス」
監督:リー・ダニエルズ


 # 母親の虐待、父親の性的虐待、中学生で実父の子を出産、学校からは退学処分・・
 # ハーレムで不遇の人生を送る16歳のプレシャスが、
 # フリースクールで読み書きを学び始めたことをきっかけに
 # 人生の新しいステージへと進んでいく・・・


期待していたものとはちょっと違った。

これ、アメリカの映画なんですけどね。

なんていうか・・・・、こういう映画って、
日本人には結構難易度高いんだと思う。

社会の中である意味「暗黙の了解」として存在する
差別や貧困の土壌が、日本とアメリカではあまりに違いすぎるんだよね。

ハーレムの今も続く黒人の過酷な生活の現実、
主人公プレシャスが両親から受ける過激な虐待、
プレシャスの体型(あそこまで太るのは、日本人には至難の技でしょう)、
中学生で妊娠しても中絶しないという事実(これは、経済的な問題に加え
宗教的なものも大きいのだと思う)

・・・・変な表現なんだけど、そういうベースの部分があまりに
“カッ飛び過ぎて”いて、どーも琴線に触れてこないというか。


余談だけど、私はジャズボーカルをやっていて、
当然ジャズはブラックミュージックなわけだけど、
Summer timeとか、日本人には死んでも歌えないなー とか思うわけですよ。

それと同じような、「・・・・や。無理」って感じを、この映画にも感じた。
実際、アメリカの人たちはこの映画をどう観たのかしら?(特に黒人の人) 興味あります。


この映画も、アメリカらしく最後はわりと決着をつけるエンディングになってて、
壮絶な人生のプレシャスにも手を差し伸べてくれる人がいて、話の終盤には
自分に手を上げる母親もまた、苦しい精神状態にあるひとりの人間であることを
知ったプレシャスが、「本当の愛を知る」・・・という感じで終わるんだ。

でも・・・・なんていうか、すっごい消化不良なんだよ。

プレシャスは、実父の子供を2人産んでいて、
最終的には母親とも絶縁。

精神的には大きくステップアップしたわけだけど、
「で、どうなるの?」的な感じで、すごくザラっとした不安感が残る。

アメリカの映画として、なんとしてでもラストを
強引に「心温まるラスト」として作り上げた・・・という感が否めない。

・・・いいとか悪いとかっていう評価ではないところで観ると、
さすがアメリカ、飽きさせない演出が随所にあって
映画として完成してるなー とは思うんだけど、
個人的にはとにかく最後まで、「あれ? あれ? あれれ・・・?」っていう、
チョイずれ感を持ちながらの2時間でした。


重い社会問題や政治をテーマにしたアメリカの映画は、
結構見方が難しいね。。。

欧州の映画のほうが、ダメなものは徹底的にダメなまま、
「救いようない~~~」って感じのまま終わったりするので、
正直私はそっちのほうがしっくり来る。


だって、現実の社会ってそうだからね。

頑張った人には、ちゃんと結果が付いてくる・・・・わけじゃないのが現実。
頑張ったって、ドラマも、感動も、ご褒美も、なーんにもない時はいくらでもある。

だけど私は、「そういうものだ」と思っているし、
だからこそ人生には、2つ目・3つ目のチョイスがあっていいのだと思うし。

アメリカとヨーロッパでは、映画に求めるものが
根本から違うんだなーって改めて感じました。


・・・こういう映画を観ると、私は「セカチュウ」ノリのお涙確定映画が嫌いだけど、
映画というのは色々な種類のものを観ておいたほうがいいなと思ったりもするね。

なんであれ、本や映画から「作者の感性を受け取る作業」は
それだけで楽しかったり、学べたりするね。

木曜日, 10月 14, 2010

「変わらない芯」を持ち続けることは、いいことか。

次号のヤマケイは「脱・メジャーコース登山」。
脱、したーい! 買いだな。

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なんだ?忙しい。
連休明けから。

・・・まあ、10月で期変わりで大きな人事異動があって、
今までの2/3くらいの人数でこれまでと同じ事をやれ
って状況になっているので、バタバタするに決まってるんだけど。

でも私は、粛々と仕事するだけなんだけどねー。
仕事に情熱ないって罪だな。
いちいち腹立てないで済むので健康的ではあるけど。

10年前の自分が今の私の隣にいたら激怒されそうだ(笑)。
それくらい違うもん。別人。

ま。それはいいとして・・・。

****
週末にまたもハッチハッチェル、ハッチさんのソロライブに。

吉祥寺の喫茶店(決してカフェではない)で定期的に開催される、
大好きなイベント。ハッチさんのライブは、私的パワースポットです(笑)。

今回は「体育の日」だったこともあり、
お店のデコレーションも万国旗。
なんだか回を重ねるごとにデコラティブになっていくわ。

そこでハッチさん、衝撃の告白。

「痛風かも」

キタよーーー!
キングオブビール、40代のハッチさんにもついに痛風の試練が!(笑)

そんなハッチさん、10数年振りに2日間酒を抜いてテレビなんか観てたそうで。

そんなハッチさんが久々に観たテレビに、
ハンダースの話が出て「セツなくなったよー」という話をしてました。

ハンダース・・・・懐かしいな。知ってる?
いわゆるGS全盛期に、若干色モノ扱いで出てたバンド。
もちろん私も現役時代は知らないのだけど、わりと懐メロ番組が好きだから
そういうのではしょっちゅう観た。
そのハンダースのメンバーを追いかけ、「あの人は今」的な番組をやってたらしい。

清水アキラとアパッチケンはまだ芸能界で現役なのだけど、
桜金造は選挙落選後に政治色がついて芸能界の仕事が激減、
アゴ勇は、訪問販売の営業をやっているんだって。

・・・そーいや、ジャニーズで一世を風靡した某グループのメンバーと、
ネット広告会社の営業として会った・・なんて話も知り合いに聞いたな。。

ハッチさんも、前バンド時代は日比谷野音が一杯になったわけだし、
音楽という、言ってしまえば芸能界的な人気稼業で
仕事をしている人間として、思わず切なくなっちゃったのではないか と。


でもさー・・・・。


やっぱり人間て、「なんのために自分はこの世界に生きているのか?」って
ことを、常に確認したい生き物なんだよ。
そしてそれは、時代とか自分の年齢とかでどんどん変わっていくものなのだと思うし、
それでいいと思う。何も一生同じじゃなくていいんだし。そんなの。

そのハンダースの現在をテレビで観た人たちがどう思ったかは分からないけど、
もし私がその番組を見てたら、きっと

「メンバーの中には、ハンダースとしてテレビに出ていた時代より
 今が幸せって人もいるだろうなー」

って思ったんじゃないかなと思う。


結局、人が何を幸せだと思うかなんてみーんな違うものだし
同じ人でも時代によっても違うし、そして、
その幸せは、“絶対に!”誰かが運んでくれるものではなくて、
自分自身で選択し、自分自身で掴み取っていくものなんだよ。

  # たまたま今朝、最近若者に「新型うつ病」が流行ってて、
  # 新型うつ病は別名「未熟型うつ」と呼ばれていて、
  # 会社なんかで「自分は必要とされてない」と思い悩むあまり
  # 出勤できなくなってしまう人が増えてる・・・ という番組を見たんだけど、あんなの論外だと思う。
  # だって、鬱だけど、できないのは仕事だけで、趣味の会には出られるんだって。
  # そこは「自分が必要とされている場所」だから。ナンダソリャ。
  # 鬱がとても苦しい病であることは理解しているけど、
  # なんでも「病気」で済まさないで欲しいよ。
  # 悪いけどそれは「新型うつ」ではなくて単なる甘えでしょ。
  # 誰だって苦しんで、悩んだうえでいまの「強さ」や「耐力」を学習してきたんだから。

おっと。閑話休題。


要は・・・・私がハッチさんの音楽を好きなのは、
そういうある種の「人間臭さ」があふれてるところなんだろうなー。

人間臭くて、多彩。

芸能人然としていて、いさぎよい生活をしている人もカッコイイんだろうけど、
私は、ハッチさんみたいなやり方で人にメッセージを送る人のほうがずっとずっと好きです。

翻って、今の自分はどうなんだろ・・・・?


・・・・うーん。
毎日はとても充実してるけれど、
精神的にはトンネルの中かもしれない。仕事に情熱ないしな(苦笑)。


*ハンダースといえばコレでしょ。
 というか、私はコレしか知らない。

木曜日, 10月 07, 2010

涙のそのわけは。

久々に「ビールだけでしたたかに酔っ払う」という状況になる。
ちょっと嫌な事があってやさぐれていたので、
ほとんど食べ物を口にした記憶がないのに、翌朝までモノすごいお腹いっぱい。
・・・どんだけ飲んだんだって話ですね。

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夜、会社のトイレで女の子が泣いていた。

ウチの部の営業課の子だった。

傍らではひとつ年下の後輩が付き添っていた。

私は営業課の人とは私的接点が少ないし、
そもそもウチの会社は営業の平均年齢が20代半ばと猛烈に若いので、
私は普段、一定の距離を置いている。
・・・ま、世代格差といえばそれまでなんだけど(笑)、
どのみち「同じノリ」で仕事はできないので、
そこそこの距離があったほうがお互いにラクなんです。

そんな感じなので、声をかけるべきか迷いつつも、
素通りも変なので特に理由を聞くつもりではなく、

「なんだか分からないけど、気を落とすなよー」

なんて、わざと間の抜けた感じで声をかけてみた。

すると後輩のほうが説明しだした。


要は・・・・・。

私のいる会社は10月が期変わりで、
この時期に年間の営業成績などから表彰が行われる。

その受賞者に、自分ではなく、同じ課の別の人間が
選ばれたという事に彼女は納得がいかないというのだ。

悔し涙だったんだねー。

この賞はほぼ100%営業職のためのもので、
しかも、毎年かなり「天の声」の力が働いて、社長の覚えメデタイなど
純粋な数字と関係がないところでの受賞がポツポツあるので、
個人的にはほとんど関心がなかった。

それでも彼女は、「今年こそは獲れるはずだ」と思っていたそうで、
同じ課の別の人間が受賞したことを受けて、自分の数字をまとめて
上司と担当役員に、ナゼ自分ではないのか!?と直談判したんだそうだ。

・・・・情熱だな~。


何より驚いたのは、件の泣いていた彼女はウチの営業課の中ではとりわけお水系で(笑)、
仕事になるとスイッチが切り替わるタイプではあるけど、
喋り方やお化粧ひとつとっても、「イマドキっぽさ」という意味では部で一番、なタイプの
女の子なんだよね。飲んでる席でも、「専業主婦希望!」なんて普通に言うし。

でもその彼女は、仕事で表彰されずに悔し涙を流すわけだ。。。


私にも確かにそんな時代があった。
私はこれまで、仕事で人前で泣いた事がないのが誇りではあるけど
(女の涙は卑怯だとどこかで思っていた)、
それでも負けず嫌いだから、ひとりトイレで悔し涙を流したことは ある。

でも、特に今の会社に移ってから、
そういう、ピュアというより、ある意味での「野心」を持った
頑張り方をまったくしなくなったと思う。

もちろん仕事はこなしているし、
経験値が上がったという言い方もできるけどさ、
それだけで果たしていいのかな。。。?


それに私、彼女と働いてた2年間でいったい何を見てたんだろう?

てっきり彼女は、いわゆる「腰掛け」で、そのうちお嫁にでもいって
辞めようと思っているのだとばかり思っていたのに。

ホント私、人を見る目ないな。。。
この年になって、部下持つ資格ないよな。


思いがけない人の、思いがけない涙に、
深ーく考えさせられた一日でした。

月曜日, 10月 04, 2010

2度とない、この瞬間。

NHKの新しい朝ドラは尾道が舞台。
尾道といえば、尾美としのり・・という事で出演してます。彼が。
安易だな~(笑)

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ここ1年、朝はすっかりNHKの「おはようニッポン」派なのだが、
今朝、なぜかNHKだけがものすごい映りが悪く、仕方なく民放を観る。

久々に観たけど、民放ってヤカマシイな・・・。
NHKに慣れてしまうと、民放は朝にはちょっとやかまし過ぎ。

食の好みが変わるように、年とともにいろんな思考が変わったりするよね。

音楽に関しても、昔はサイケデリックトランスが好きだったので
「ノイジーであればある程よし!」みたいなところがあったんだけど、
今はよっぽど「テンション上げるぞ!」みたいなモードの時以外は
疲れちゃうもんな~。。


だから。というわけではないのですが、

私的には久々、【ハッチさんライブ@下北沢】 です。

7~9月と外モノの遊びが多くてなかなかライブに行けなかったんだけど、
いよいよ秋になり、音楽と芸術に親しむ季節がやってまいりました!

今回はハッチさんとギターのコーヘイさんの2人編成、
完全アンプラグド。

ニューアルバムが出たばっかりなので、新しいCDからもボチボチ。
バンド編成とはまた違った風情があるダブルギターです。

30人入ればいっぱいの店でのライブは、
もう手を伸ばせば触れる(実際触った(笑))距離に二人が座っての親密さ。

ハッチさんのライブには本当にいつも元気をもらうんだけど、
テンポの速い曲でも、な~んとも言えないナゴみの気分を
味わわせてくれるんだよね。。

今回秀逸だったのが、以前ワンマンでもやった事がある、

 「お客さんからお題をもらって、その場で即興で曲を作る」

という、落語の三題噺みたいな究極のインプロ企画。

当然ながらシンプルなコードが並んだ耳なじみのよい
メロディが多くて、そこにハッチさんが思いつきで歌詞をのっけてくわけ。

これって、相当な量の引き出し持ってないとデキナイからね。
さすがハッチさん。でも、「さすが」って感じを出さずに、
サラっとやっちゃうところが大好きなんだー。

・・・私は江戸っ子だからサ。
自分のすごい面を「オレってすごいすごい」って自らアピールする人、ダメなの。
確かにすごいのかもしれないけど、なんか無粋じゃん。そういうのって。

私は一応、本人が何も言わなくても、
「わ~っ すごいなー」っていう部分があれば気が付けるくらい
人生経験踏んできたつもりだからさ(笑)。
そういう自慢ネタは、10代の女の子と、キャバクラのオネーチャンの前
限定でやっていただきたい。



・・・・おっと。話がそれた。閑話休題。

で。
今回のこの企画の一番最初に出た

「無職」

ってテーマで作った歌がサイコーで、久々に
音楽のイベントで、涙流して笑った~~!!

ハッチさんのスイッチ押し忘れで録音されてませんので、
幻の名曲 ってことになるのかな(笑)。

こういう事があると、
も~~~ホント「これぞライブ!!」っていう嬉しい気分になるんだ。
あの場にいてホント良かった!


当然のことながら、私たちの人生もまた「ライブ」。

2度と同じことがない、その瞬間瞬間を大事にしていきたいよね~。