木曜日, 3月 31, 2011

噺家満載・落語ファン専用作品

こんなの読んだ。

「我々はいかにして“石”にかじりついてきたか」
著:菊池敏之

クライミング(特にフリークライミング)の黎明期から現在までを
ひとりのベテランクライマーが面白おかしく語った自伝(?)。
これまでクライミング本はトポやテクニカルなものばかり
読んでいたのでなかなか面白かった~。

この本で、私がこのスポーツにハマった理由が分かった気がする。

フリークライミングの黎明期は70年代。
当時のクライマーのスタイルは、長髪・バンダナに
ボロボロのアジアンパンツと極彩色のシャツ。

・・・こんな人、今もレイブにいるじゃんね(笑)。
意識してるつもりはないんだけど、私が惹かれるモノには、やっぱり
ヒッピーカルチャースピリットが根底にあるものが多いんだなー。

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最近、ここに書く前フリの文章が長い気がするんですが、
まーそれはイイとして(笑)。

今回は落語部仲間と映画鑑賞~。

『落語物語』
監督:林家しん平
出演:ピエール瀧、田畑智子、柳家わさび他

 # 引っ込み思案な若者・春木真人は、たまたま見た落語に惹かれ
 # 落語家を志す。のほほんキャラの今戸屋小六、小六がベタ惚れの女将さんほか
 # 一筋縄ではいかない面々に囲まれながらも、少しづつ経験を重ね、成長してゆく真人・・・


このところ、年1本のペースで落語をテーマにした映画が出ますね。
ブームというより、定着した感があります。
小さなお座敷落語会なんかで、この映画の話をマクラでする
噺家が何人かいたので、早く封切らないかなーと思ってました。

まず最初に、レディースデーだったにも関わらず
空席が目立つ閑散とした映画館にビックリ!
映画、斜陽産業なんでしょうか・・・。悲しいです
(一緒に行った友達には「や、映画によるから」と言われましたが)。

さて。
映画自体の感想ですが・・・・・うーん、どうでしょうかね(苦笑)。

ホンモノの噺家がとにかくたくさん出てくるので、
ある程度噺家を知ってる人ならかなり面白いです。
「わ、アノ人があんな役やってる!」っていうのがたくさん見れるんで
(桃太郎の役なんて、出演時間短いけどなんかオイシイし(笑))。

ただ、これは悪く言うつもりではないんですけど、
シミジミ「噺家は、やっぱり噺家だな~・・」と。

落語ってひとりでやる芸能だから、例えば「人物Aがしゃべってる時に、
人物Bがかぶせるように喋りだす」って事はない・・というかできないでしょう?

だからこの映画でも、噺家同志が会話するシーンは、
相手の話し終わりを待って次の台詞に入る・・みたいな、
やけに「台本に忠実な」流れになってるというか。
卒業式の「僕たちー」「私たちはー」、みたいなしゃべり順なんだよね(笑)。

本当に演技が要求されるシーンは、何人か出てくる
ベテラン俳優がカバーしてる感じだけど、なんだか強引に「感動」を
盛り込もうとしてて、観ていて「もっと落語を軸にしたシンプルな
話にしてもいいのになー」とは思いました。



・・・・それにしてもピエール先生、最近は役者で大活躍中ですよ。
「36歳体操」とか見てた時を思うと、今の躍進はあり得ないんですけど。
ナゴム出身のアーティストは、ほんとに「何か」やらかしてくれる人ばっかだ。

でも彼は電気のステージあってこそだなー。だって、彼は電気で
「担当:瀧」ですもの。存在そのものが唯一無二。うーん。大好きだー。

電気のステージでは何の役に立ってるのか分からない(笑)瀧さんですが、
特別イケメンでも目立つキャラでもないのに、あそこまで器用で存在感
発揮できる人も珍しい。「ファブリーズ」のCM見た時、「ここまで来たか!」
と思ったもんな~。これからも、何をやってくれるかが楽しみ。



・・・あ、瀧さんの話で終わっちゃった(笑)。


映画も、ある程度噺家を知ってる落語ファンの方へは
お勧めですので、よろしければ。都内では銀座でしか
やってないようですねー。

火曜日, 3月 29, 2011

東京でプチ遭難

1999フジのPhishのライブ音源が、
今回の地震の支援施策として販売されるらしい!

Phish 'Japan Relief' Released

くう~~~っ! カッコイイ!!
カッコ良すぎるよ!!そのスピリットが。
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さて。
時期的に少々躊躇しつつも、山に行ってきました。
久々の東京ナンバーワン雲取山。残雪期は初めてです。

※以下、山行記録。時間少々テキトー。

<1日目>
鴨沢BS発  09:25
堂所    11:25
七つ石小屋 12:45
奥多摩小屋 14:30
雲取山頂  15:30
雲取山荘  16:00

<2日目>
山荘発   06:30
雲取山頂  06:55
奥多摩小屋 07:15
七つ石山  08:30
千本ツツジ 09:05
鷹ノ巣山頂 10:40
六つ石山頂 12:45
水根BS   15:20


思ったより積雪あったなー。平均20~30cm位?





でも2日間ともいい天気で、特に2日目はほぼ富士山を
拝みっぱなしで歩くことができました。

初日は最もポビュラーな鴨沢BSからのコース。
7時間前後のちょうどいい感じのルートなので、登山者も結構多い。





山頂から小屋までは北斜面で、ここは夏でも凍って難儀するんだけど、
今回も一番モッフモフに雪が残っていました。
避難小屋にいたオジサンが、「トレースがないから行けないよ」とか
言ってたんですが、ロープで路も作ってあるし、特に迷うこともなし。
むしろラッセル気分で楽しい。

雲取山荘には初めて泊まったけど、なんともキレイな小屋です。
各個室には豆炭コタツ!! ・・・ココで山小屋初体験をしちゃったら、
後で衝撃受けるんだろうな~。。。(笑)





夜は自炊だったので、カレー鍋にしてみた。冬はやっぱ鍋っす!
本当はシメにカレーチーズリゾットを食べたかったんだけど、
保存用白米がまったくもって手に入らず、乾燥うどんで代替。

も~~。
「普通に欲しい人用」と「買占めしたい人用」で
スーパーの陳列を分けて欲しいよ(苦笑)。
うどんも美味しかったからいいけどさ。
てゆーか、カレーうどんに焼酎がやけに合う。


そして、今回のクライマックスはなんと言っても2日目。

前日以上の好天で快適に進んだんだけど、
七つ石山から先はこの時期入山者が少ないルートなので
トレースはやや小さめ。それでもまあ困ることはなかったんだけど・・・

六つ石山頂から水根へ降りるところで、たぶん今までで一番はっきりとした
道迷いをやっちまいました・・・(苦笑)。

ここは奥多摩でも有数の急坂らしいんだけど、
利用者の少ない樹林帯で踏み跡もないため
とにかく先を急いで直進してるうちに、明らかに道とは
思えないルートに入ってしまい。。

人口の植樹林なので、かなりのところまで降りてきてる事はわかるんだけど、
いかんせん360度景色が同じで、目印の赤テープを頼りに右往左往。

そのテープも途中から見失い、感覚値で下へ下へ・・。

結局、何度か「これって道じゃないっしょ」って坂を
滑るようにズルズル降りながら、なんとか人工物のある沢筋に出て、
予定の45分オーバー程度で下山。
一応下山した登山口は正しかったので、どこかで道を外したんだろうな~。。

やれやれ。
時間に余裕があったから良かったものの。


でも実は・・・久々に「山登りとはなんぞや」という事を
考えるいい機会になって充実したっちゃー充実した(笑)。
何より読図の重要性を実感!

結局バスの時間もちょうどいい感じだったので、
温泉入って、もちろんおビールで打ち上げさせていただきました。

・・・どんな山でも、登ればそこに必ず「登ってよかった!」
と思える瞬間がいつもあるから、山登りってやめられないんだろーなー。


今度はやさしい山を、読図メインで登りに行ってみよう
(懲りてない)。


*このように迷ったと思われる(想像/水根BS付近)。

土曜日, 3月 19, 2011

全裸で、白塗りで、叫ぶのだ!踊るのだ!鎮魂のために!

いつものサイトで第4稿アップ。よろしければ。
第4便 ~「なめんなよ、ニッポン!」
http://epstein-s.net/archives/3266

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震災のことを書きたいと思う。
そうすべきだとも思う。

・・・でも、私はまだまだ自分の中で全く整理できてないんです。
だから感情的な事は一切書けない。書けばそれだけ虚しくなって
しまいそうだから。

なので、節電、買い控え、ささやかでも募金は当然の事として、
今はただただ、「当たり前の事を当たり前にこなす」
事だけを考えて生活したいと思います。
今回改めて、当たり前に暮らしてさえいれば
私はさほどエネルギーを使わない人だってわかったし(笑)。

地震に関することは、また時を改めてまとめようと思う。。。

***

さて、今回の惨事で金曜日以降、予定していたライブ、イベント、
飲み会等がことごとく中止・延期になったわけなのだけど、
4日目あたりから「・・・ん~、何かが違う??」と思い始めた。

なんというか、「不謹慎だ」みたいな、
ムードだけで中止にしてるものもあるような気がして、
それはそれで、中~長期的なことを考えると日本の経済に
ダメージを与えるだけでいい事じゃないんじゃないかと。

そんなわけで、水曜辺りから「よし!私はちゃんと普通に生活しよう」
なんて心に決めた矢先、会社が自宅待機指示。なんだよ~も~(笑)。

でも、せっかくもらった自由な時間、ジム行ったり、近くをジョギングしたり、
電車がいらない地元の友達に会ったり、やれてなかった勉強を
集中的にやったりして結構有意義に過ごした。

そんな中、予定通りやってくれたので
観に行くことができたのがコチラ↓

大駱駝艦「灰の人」@世田谷パブリックシアター
http://www.dairakudakan.com/rakudakan/data/ashman.html


麿 赤兒の舞踏集団「大駱駝艦」の講演です。

麿赤兒と言えば、元・状況劇場の看板役者にして
アングラ舞踊の神様みたいな人で、
一般の人が「アングラ」と言ってまっさきに思い浮かべる
スキンヘッド・全身白塗りでクネクネと舞台を舞う姿は、
彼が原点だと思います。





ま、ミーハーな話をしてしまえば、
個人的には大森南朋(キャーキャー☆)の父親
としてもシッカリ頭に入ってるわけですけどね(笑)。


このテの芝居や舞踏は早稲田大学を起点とするものが多くて、
私も昔、早稲田の学園祭で学生集団がやったアングラ舞踏を
見たことがあるんだけど、今回初めて麿さんの舞踏を観て

「本物はこんなに違うのか!!!!」

と圧倒されました。

・・・ハッキリ言えば、ものすごく変です。

全身白塗り、ほぼ裸の十数人の人たちが
舞台上で意味不明な気味の悪い動きをする。
舞台といっても、セリフやストーリー性があるわけではない。

動き、小道具、すべてがなんらかのメタファーになっているけど、
それをどう解釈するかは、観客に100%委ねられている。。

一般的な感想を言えば「こんなこと、よくずっと続けてるな」
なのかもしんない。


でも、観ればわかります。というより、観ないとわかりません。

舞台から漂う圧倒的な存在感!!
それは「麿赤兒」という、70歳近い男性から発せられているとは
到底思えない、狂気に満ちたエネルギー。

なんというか、「心のインナーマッスル」とでもいう体幹部
が強烈に強い人なので、見ている間中、エネルギーを
持ってかれたり、もらったりします。

生き方そのものが「麿赤兒」。
月並みですが・・・・・「カッコイイ!!」としか言いようないです。


今回は、実は知り合いの知り合いが演劇関係者で
その方を通じてチケットを取ってもらったので、
なんと終演後、ほんの少しだけ楽屋に入れていただくことができました!!

その風体といい、妙に落ち着いた姿勢といい、
死の淵を何度も潜り抜けたヤクザの親分みたいな風情ですが、
なんか、普通に話してる姿はとっても普通の方でした。顔、白いけど(笑)

その知り合い(若い頃、麿さんと一緒に舞台に出ていた時期もあるとか)
いわく、麿さんは自分の表現に絶対の自信を持っている代わりに、
その表現を他人がどう解釈するかには全く興味のない人なので、
どんな風に舞台の感想を言っても、すべて「そうなんだよー」と
吸収しちゃうんだとか(笑)。

ザッツ・ナチュラル!

すごいな・・・・・
しつこいですが・・・・・ホントにカッコ良すぎです!

冒頭にアナウンスで流れた今回の被災者への
鎮魂のメッセージも、まさに「麿流」で、相当カッコ良かった。

どうやったらあんな風に年取れるんだろう。。
そしてあの落ち着きはどこから来るのだろう。。


こういう天災のような「どうすることもできない」
状況の時こそ、その人の本質がわかるもんです。

私も、どんな有事でも、自分も、他人も信じることができる
「強い」人でありたいなー。

木曜日, 3月 10, 2011

「表現したい」 は止められない。

久々に献血したら、採血の看護士さん(おはさん)に
「まーぁ 立派な血管ねー」 と言われた。

・・・褒められたのか? 喜ぶべきなのか?

でもゼンゼン嬉しくないんですが。

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予告編に触発されて観に行ってきました。

『ペルシャ猫を誰も知らない』
監督:バフマン・ゴバディ

 # 芸術表現の規制が強く、音楽や映画等に厳しい取締りがあるイラン。
 # それでも若者達は、思い思いの音楽に傾倒し、地下や郊外の農場など、
 # まさに“アンダーグラウンド”な場所で曲を奏でる・・・・


イランの映画です。
抽象的なところはなく、ストーリーはいたってシンプルなので見やすい。
いい映画だったよー。

表題の「ペルシャ猫」は、別に猫の出る映画なんじゃなくて、
イランの別名「ペルシャ」とかけたもの。
「猫」は抑圧されたイランの若者のメタファーなんだとか。

中東はインドを筆頭に映画大国が多いので、
(ハリウッドをもじって“ボリウッド”--インドの元首都名
「ボンベイ」から)なんて言うよね)
意図してなくても、中東映画を観に行く機会は結構あったりするよ。私はね。

まあイランのような、中東でも特に表現の規制が
厳しい国の映画は、あまり出会う機会がないけども。


音楽をテーマにした映画が好きなので、
結構観る事は多いです。

・・・なんだろ? 音楽とか絵画とかお芝居とか、
芸術って圧倒的に人を幸せにする力を持ってるからカナ。

今回の作品の主人公である、アシュカンとネガルのカップルも、
自分達の音楽を続けるために政府の目を逃れ、仲間を募り、
エネルギー溢れるたくさんの音楽を生み出していきます。

西洋的な音楽に傾倒していることがバレれば、
逮捕され、重い罰を受けかねない環境の中でも
彼らは音楽を辞めない。そして、インディロックを奏でる二人の他にも、
ヘビメタ、ファンク、ラップと、様々な音楽を志す仲間と出会ってゆく。

作中で流れる音楽の数々は、まさに「リアルなイラン」を映し出しています。

歌詞の規制はもちろん、女性ヴォーカルは単独では歌えず、
「女性は最低3人で、しかもバックコーラスでなくてはならない」なんてあたり、
本当にその規制の意味がわからん! 


・・・主人公の二人は実際にミュージシャンで、
この映画の撮影が終了した4時間後には国外に逃亡、
現在はイギリスで音楽活動を続けているのだそうです。すごい~!
「台本のあるノンフィクション」みたいな感じなんだな。


人の「表現したい」という欲望は、
誰にも止める事はできない という事だね~。

前に、平田オリザ脚本のお芝居の中の

「伝えたい事はない。でも、表現したい事は無限にある」

という言葉がすごく響いたというのを書いたけど、
まさにそれを地でいく映画です。

彼らの音楽は、おおっぴらにライブを開いたりCDを販売したり
できる類のものではない。だから、人に聴いてもらえる機会は極端に低い・・・
にも関わらず、彼らの音楽への情熱は決して失せることがない。


・・・私自身、実際「表現する」事に関して渇望感があるからこそ、
仕事も編集職だし、こうやってブログ書いたりするわけだけど、
だからといって、「お金のため」「人に見てもらうため」
「自分を分かって欲しいがため」にやってるかと言われると・・・ちょっと違うんだよね。

ただただ、自分の中の「何か」を自分の好きな表現方法でアウトプットしたいだけ。
トイレと一緒で、溜まったものは出してかないと我慢できない(笑)。
だから、表現する。


その方法は、芸術や言葉だけではなくて、
人によっては仕事やスポーツの人もいるだろうし、何かの社会活動かもしれないし。

そしてそれはなんであれ、最終的に他人がそれを「どう感じるか」は
二次的なものなので、大事な事は「いかに自由な方法で吐き出せるか」
なのだと思う。

この「デトックス」ができない環境は、いわば共産主義・独裁政権みたいなもんで、
規定通りに生きてれば食うのに困る事はなくても、
人間としての「死」につなっがていくんだと思う。


「タレ流し」だと揶揄される事もあるし、
メディアの操作は実際今も粛々と行われてるんだろうけど・・・・

なんだかんだで、自分の方法で“表現”できる日本は、
今のところ幸せな国なんだろうな~。。

火曜日, 3月 08, 2011

丹沢再発見~ 一気に6座を満喫

週明けに衝撃の人事異動が発表されまして、
ちょっと身辺が慌しくなってます。私自身は異動しないんだけど。
ああ・・・・ 人生の転機。生活変わりそう。

強烈にヘコむ・・・。

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久々に丹沢に行ってきました。

「関東近郊低山」の代表みたいな山なので、アクセスもよく
私も何度も足を運んでいるわけなのですが、
「泊まりで」となると一度しか経験ありませんでした。

しかも、東側からしか登った事がないので、西側の山はすべて未踏。
そんなわけで今回の西丹沢からのルートは新しい発見の連続。

丹沢とは言え、2日間とも休憩も入れたら1日8時間近く
行動するコースなので、かな~り歯ごたえのある行程でした。
(といっても、このルートを日帰りする人もいるので(すげー!)
 難易度は人によって全然違うけど)

・・・結果、冬の間の体力の減退を実感してしまい、
そろそろ夏山に向けてトレーニングしないとと思ったりも
したわけなんだけど・・・(笑)。


【行程メモ】
※時間はメモってないのでかなり雑

<1日目>

西丹沢自然教室 10:00

檜洞丸 11:30 ※ランチ

臼が岳 14:00

蛭が岳(泊) 17:00


西側で、しかも積雪期という事もあり、ほとんど人と会わない静かな登山でした。
・・・つっても、登ったメンバーとはしゃべってばっか(笑)。

沢筋には結構雪が積もっててキレイ~。
増水時には渡渉が必要な箇所があるけど、冬は水少ないです。





個人的には臼が岳(H君いわく「残念ピーク」(笑))手前辺りから
わりと体力の減退を感じ始め、神奈川最高峰・蛭が岳ラストの
急坂でガツンとやられました。

こういう岩場は、クライミングを始めてから
ずいぶんラクになったけどね。

ものすごく危険なところはないですが、
山荘のご主人(ヒジョーに話好きな・・(笑))が
「丹沢では一番ハードコース」というだけあって、そこそこのパワーは必要かも。






でもその分、到着直後のビールはたまらなかった~。

山荘は土曜だというのに宿泊者7人! だから冬の山は快適だ。
素泊まりだったんだけど、同行者がみんな山力(?)があって
ガッツリ歩荷できたので、
具だくさんのゴーカな「ごま坦々鍋」を満喫しました。これは美味!





夜は東京方面の夜景がまさしく絶景。

・・・西丹沢って、丹沢のこれまでのイメージを覆す景色だったなー。

街も、海も、遠くにはアルプスも一望できて全然飽きない。
丹沢って結構ワイルドな山だったんだ。


山荘の消灯時間が20時と早いので、
少々物足りない気分で就寝。・・・つか、宿サムイから!(笑)


<2日目>

蛭が岳発 8:00

丹沢山 

塔の岳

鍋割山 13:30

大倉  16:15


朝から快晴! 冬の空にしっかり御来光。





朝食の「昨日の鍋残り&坦々鍋に合わなすぎのコーヒー(笑)」で
マッタリしてるうちに出発は8時に。

ココから先は経験のあるコースなんだけど、
いかんせんアイゼン装着なので3シーズンとは勝手が違う。





でも、初日に比べたら全然ラクで、気が付いたら
百名山のひとつ「丹沢山」へ。
富士山は終始見ることができました。





塔の岳から先は登山道の整備の仕方も段違いによいです。
鍋割で名物のうどんをランチに頂いて、大倉までの
なが~い退屈な(笑)林道を歩いて16:30のバスで渋沢駅へ。

帰りはこのエリアで登山した後の定番、
鶴巻温泉でお風呂&デナーで〆。


2日間で6ピーク! ものすごい充実感だった~

秋口から、スノーシューだークライミングだーと出歩いていたけど、
久々に「登山らしい登山」をやった感じ。


・・・山に登ると、下界のいろーんなモヤモヤがパズルのピースが
揃ったみたいに「そういうコトかっ!」と納得できるというか腑に落ちる
瞬間があって、今回も、なんだかそういう細かいモヤモヤが晴れた感じで、
とてもスッキリ気分を味わえた2日間でした。


月並みですが、やっぱり山はイイね~。

あんなに疲れたのに、翌日にはすぐまた登りたくなるもんね。

一緒に登った面子が良いのも、いい山行のポイントだね。
Rちゃん、H君、今回もありがと!


*帰りに虹を見たよ。水溜りに映る虹は
 とてもロマンテックだ(見えるかな? 笑)。

金曜日, 3月 04, 2011

10aでも15aでも、「1本にかける想い」は同じ。

夏フェスラインナップが続々発表!
ん~ 毎年この時期が一番ワクワクするー。

フジ、超いいっ! 10~40代のファンを幅広く網羅(笑)。
やー まさかのYMOですよ。グリーンのトリはCOLDPLAYとケミブラが
まず決まりだろうだけど、ここ数年金曜のグリーン&ホワイトの
トリとトリ前は「ピコピコ系」なので、行くなら金-土曜日だな・・。
出産や転勤でフェス仲間が毎年脱落して(笑)
今年は通し参戦は無理そうだから、見たいのは1日にまとまって欲すぃ~。

一方サマソニのヘッドライナーは、レッチリ&ストロークスだって。
お!PILも来るんだ。
・・・ま、私は大抵SONIC STAGEにお好みが集中するので
大きな影響はないわけなんですが。

しかし・・・この2組を「ヘッドライナー」として
並べていいのかっていう心の声が、個人的にはある(笑)。
キャリア違いすぎでしょ。

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縁あってこんなのに行ってきました。

『安間佐千トーク&スライドショー』
    @かもしかスポーツ高田馬場店






1989年生まれの大学生3年生。
若いっ! そして細いっ!(コンペ直前には40kg台になるんだとか)

既にノースフェイス等のスポンサードで
世界の壁を転戦している一流クライマーですが、
「チサく~ん」と呼んでしまいたくなるような、ヤング溌剌(笑)のアスリートです。

昨年12月に、スペインで日本人初の5.15aを登った事で一躍時の人に。

・・・・・5.15aって!!! どーいう事よっ!!!!
誰が登るんだ。そんな壁・・・・(と、私なんかは思ってしまうんですけども)。

平山ユージがOSした有名なホワイトゾンビが14b。
以前あれのビデオを見た事があるけど、とてもじゃないけど
人間の登る壁には見えませんでした(苦笑)。

それを超えるグレードを登るわけですね・・・。
彼いわく、「核心はボルダーの初段~2段が3本並んでる感じ」。

はー。そうですかそうですか・・・(言葉がない)。


今回は、彼がクライミングを始めた中学生の頃から
現在までのクライミングの記録と
クライミングに対する自らの思いを、
当時のスライドと共に語る・・・という趣旨の会でした。


もちろんトップアスリートとしてのトレーニングや
クライミングに関する経験・知識は尋常ではなく、
クライミングを始めて半年足らずの私には、
なにひとつ手の届くところはないわけなんですが(笑)、
改めて感じたのは、クライミングというスポーツが
他のスポーツに比べてメンタル面の影響がとても強いスポーツなんだなー ってこと。

彼を見ているとそれがなんとなくわかるような気がした。

一番印象的だったのは、

 # スペインの5.15aを完登したとき、それは大きな目標の
 # 達成ではありましたけど、心の中では「いえ~い、100円拾ったー」
 # くらいの喜びでしかなかったんですよね。もちろん嬉しかったんですけど。
 # それよりも、自分がクライミングをする中で一番感情が揺さぶられたのは、
 # 初めての国際大会で、ファイナリスト達のクライミングを見て、「ああ、僕もいつか
 # あそこまで行く人になれるんだな」っていう未来を描けた瞬間とかなんです。

というお話。


・・若干22歳にして、「内在した自分」と常に対話しているんだなって事が伺えて、
アスリートとしての彼の強さを垣間見た気がしました。

技術やパワー、経験は足元にも及ばなくても、
「1本にかける集中力」は、すべてのクライマー(もっと言えば、
何かにガンバロウとしているすべての人)に役に立つ話だった。

テクニカル面やフィジカル面のトレーニングも大切だけど、
メンタル面で定期的にこういう刺激を受けるのはイイな~。


最後の質疑応答で参加者が質問したのは、
トレーニング法、食事、将来・・・気になるポイントはみんな同じだ(笑)。

簡単にできる体幹トレーニングを教えてくれたので、
今度から登る前のストレッチでちゃんとやろーっと。
(トレーニングで変わるのは、本当~~にちょっとのことだけど、
 1年やれば“何かが変わ”ります、とは、安間さん談)


*しっかり者のチサ君ですが、まだまだ大学生。
 そんな彼が、「肩甲骨がヤバい!!」という、若者らしい(笑)というか
 かなりマニアな絶賛をした、チェコのスーパークライマー
 アダム・オンドラの動画↓。

 美しすぎっ!! あまりの美しさに、口開けて家で4回連続で見てしまった。
 ちなみに動画のタイトルは「ADAM ONDRA - WARMING UP」

 ウオーミングアップ。
 ・・・はー そうですか としか言いようが(苦笑)。

ADAM ONDRA - WARMING UP from BERNARTWOOD on Vimeo.

火曜日, 3月 01, 2011

終わりゆく冬に「ありがとう~」!

東京マラソンを走り抜いた全ての人へ、
心から「お疲れさまでした!」と言いたいです。
フルマラソンやる人って本当にすごいよ・・・。

あ。あと、某サイトに寄稿している
コラム第3便アップ。よろしければ。
http://epstein-s.net/archives/category/visits_kyoto

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わー 早くも3月だー。
ウインタースポーツもラストスパートといったところ。

私も、冬てんこ盛りな2日間を過ごしてまいりました。


初日は会津のふもとでスキー。
・・・シーズンに2回スキーに行けた年って久々じゃないかな~。

いやー 充実の滑りでした。

初めて行くスキー場で、こじんまりした斜面の中に
わりとバラエティに富んだコースがコンパクトにまとまってて
なかなか楽しかった。久々に「ボード不可」のスキー場に行ったよ。

スキーに限らず、バスケだとかソフトボールだとかBBだとか、
10~20代に熱中したものの最近ご無沙汰になってしまったスポーツは
私はわりとあるんだけども、どのスポーツにも共通する
「フィジカル/スキル/メンタル」の鍛え方みたいなものはあって、
それは、どんなスポーツをやるにしても、昔の経験が生きてるなー とは思う。

まあ、体力の減退だけはいかんともしがたいのだけど(笑)。


夜のお宿のお食事が、身体に優しい、
感激なステキさでした! 
山で食事を目当てに行く事ってまずないから、
感動も5割増し! さすが師匠!!





・・・やっぱり「情報能力」って大事だ。

私なんて美味しいお店に連れてってもらっても
すぐ店の名前とか忘れちゃうから、友達に
「こないだすごく美味しいお店に行ったよ!」って話しても
場所も名前も全然説明できなくて、「なら、その話すんな!」って
説教されるもんなー・・(苦笑)。


2日目は、スノーシュー@会津駒ケ岳。

「夏に登ったことのない山に、冬に登る」って、
私は経験なかったので、なんとも楽しかった。

前にも書いたけど、スノーシューって本当に
名前と実際のギャップが大きいスポーツ(レジャー?)で、
今回は急坂続きで、まさに「登山」と呼べるコース。

・・・なんつーか、雪の積もった山ってテンション上がるよね。不思議と。
犬が雪を見るとナチュラルハイになるかのような(笑)。

私はわりかし寒いのが苦手なので、寒いのはキツイといえばキツイけど、
動いてる時は暑いくらいなので、防寒さえしっかりすれば苦じゃない。





スタート時間が遅かったのでピークに行くことはできなかったけど、
正味6時間弱、最初から最後までいいお天気だったし、
前日しっかり寝ていて気力もみなぎっていたので、
かなり満足度の高い山行でした。

登山道で7~8人の1グループに会った以外は、
途中すれ違った人はひとりだけ。ザッツ貸切会駒!

時々風が木々を揺らす音と、どこからか雪が落ちる「ザザ~」っという
音以外は、自分達が雪を踏む音だけがする・・。

冬山が好きな人の気持ちが分かります。
山を独り占めした気分になれるもんね。

行きが急坂という事は・・・必然的に帰りは尻スキーですよ!

こないだのスノーシューでこの楽しさを知ってしまったので、
もうやらずにはいられない!

2回目にして、かなりの尻マスターです(笑)


普通寒いと、帰りに温泉入った時に
手先・足先がジーンと痛くなるんだけど、
今回は、手先・足先に加えて、尻がジジーンと・・・。

尻スキー、やりすぎでした(笑)。

ま、でもいいんだっ! 楽しかったから。


一緒に行ったメンバーと、お世話になった宿の人と、
そして会津駒ケ岳に感謝、感謝です!