月曜日, 11月 22, 2010

「私って素晴らしいですよ」とアピールする時、あなたはどうする?

ちょっと前に流行ったWeb2.0やRSS。
今では話題にものぼらない。
今はスマートフォン、ソーシャルアプリにクラウド・・・etc.

嗚呼・・・ネットの仕事は
いったいとこまで追いかければいいんですか~

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何年も前から観たい観たいと思っていながら、
都合が合わなかったり、気が付いたら終わったりしてた
イベントに、ついに今年行ってまいりやした。

『世界のCMフェスティバル』in TOKYO

フランス発のこの催しは、
映画館で、世界中の気の利いたCMを一晩中流し続けるという
オールナイトイベントです。

全体が5部編成で、途中休憩を挟みながら、欧米はもちろん
モンゴル、クロアチア、モルジブ・・・といったような、
何語を使ってるかもハッキリしないような国(笑)のCMも延々流していくわけです。


・・・・私にとって「CM(広告)」とは、まさに「食い扶持」であり、
この仕事を本気で始める原点でもあったわけです。
残念ながら休刊となってしまった「広告批評」は、
ある意味私が、編集職を“生涯の仕事”と決めたきっかけでもあり。

もちろん最初は、モノ創りにとって広告は「敵」だと思っていた。
スポンサーの意向は、表現者にとって制約と退屈をもたらすものだし、
それは結果として自分の仕事のモチベーションを下げると思ってたしね。

・・・でも、こういう商売で長く仕事を続けると、
広告なしで成り立つ媒体なんかほぼ存在しない事は痛いほど分かるし、
芸術ではなく、商売でやる以上、どうせそこに制約をかけられるのなら、
じゃあその制約の中で「どれだけ自由に表現してやろうか!」という
チャレンジャーな気持ちで楽しんじゃったほうがいいし
(そうでもしないと精神力が続かん(笑))。


・・・広告って、例えばテレビ番組なんかだと、
ビデオを撮るときにスキップされちゃったりする存在だけど(笑)、
実はとても奥が深いし面白い!

昔、「ショートショートフィルムフェスティバル」を観に行ったけど、
あれよりはもっと直感的じゃないだとダメなぶん、広告は作るのが難しい
んじゃないかとすら思う。

「広告」というと、

 こんな商品がありますよ~
 こんなところがこの商品のいいトコロですよ~
 ○○円ですよ~ いかがですか~

という訴求をするものだと思っちゃうけど、
実は全然そんなことないんだよね。

むしろ、そういう広告は今はダメで、
観ている(読んでいる)人に、数秒後に、
「・・・ナルホド!」とか「・・・いいね!」とか、そういう“気付き”を
与えてくれるものが、購買意欲をそそるというか。

人間同士でもそういうトコあるじゃん?

 私って○○な人です。
 私って○○な経験してます。
 私って・・・・

と、直球な説明されると、なんか早い段階でその人のことを
みんな分かった気になっちゃって、「お腹イッパイ」になるというか。
週刊誌の吊広告と同じ。
タイトルだけ見て、「もう中身分かったから買わなくていいや」みたいな(笑)。

でも、話してる合間合間で、「アレ?この人ってもしや○○経験者?」とか、
「この人、なんか○○が好きみたい?」とか、「その人を知るためのヒント」みたいな
ものをもらったほうが、想像力が広がってその人により興味を持ったりしない?


人間って、基本的にはどんな人でも「想像したい」「学びたい」生き物だと私は思っていて、
それは「本能」に近い欲求なんじゃないかと思うんだよね。

その「本能」に訴えるためには、広告は、その商品なりサービスの魅力を説明するものではなくて、
そういう人間の「知的探究心」を上手に刺激するべきなんではないかと。

これだけ情報が氾濫している現在では、
そうも言ってられない部分もあるけどね。

なかなか勉強になるイベントでした。


・・・な~んて事を、会場で考えていたわけではもちろんなくて、
そこではただただ「へ~」とか、「あ、これ面白い!」とか、
楽しみながら関心してただけなんだけどね。

何よりオールのイベントなので、深夜2時3時は、
オールナイトイベント独特のあのどーしよーもない気だるさが
会場全体に漂っておりまして、私も途中何回も落ちておりました。

午前5時過ぎに閉幕し、早朝独特の芯まで冷える寒さの中、
うっすら明るくなり始めた新宿の空を眺めながら、

 「ああ・・・・。なんだかなー。私の人生ってナンナンダ・・・・・」

とか思っちゃうところも、オールナイトイベント帰りの
お約束の空気感って気がします(笑)。

もちろん、ボンヤリ感は翌々日まで消えず。

10年前は、帰って数時間寝ればシャキっとしたのにねえ~。

ええ、寄る年波には勝てないですともさ。
しかし、年をとるという事自体が、私の「生きてきた証」だしねー。

こればっかりは、どーにもなりませんのよ(笑)。

1 件のコメント:

シュー さんのコメント...

どうもこうもしませんよ(^o^)丿

俺(製品)はとてもCMになんか扱われないんですから、だた店頭に置いてそれを見てくれたお客さんがまた買ってくれる、そして口コミで広がる、その繰り返し、そんな形で時間を掛けて認められるってのも一つの「私(製品)って素晴らしい」ってアピールの形かな

だからこそ、CMの偉大さを身に染みて感じることもあるけどね