火曜日, 9月 30, 2008

「生きる」という拷問。

週末の山で、初めて道に迷う
(というか道を間違える)。

陣馬から、(予定では)5山を越える
7時間弱のハードな行程。
人間疲労が出ると、「まーいいだろ」と
適当な選択になる事を実感。・・・・心の疲労も同じだな。

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映画「つぐない」を観ました。

 小さな嫉妬からついた少女の嘘が、
 姉とその恋人の人生を絶望に追い込む
 悲哀の物語。


・・・・これは重いっ。重すぎる!

相当すくいどころのない話です。

元々は、先日「ペネロピ」でその可愛さに
すっかりやられたジェームス・マガヴォイの
作品として観たのですが、そんな悠長な事
言ってらんない重さがある作品でした。

(※以下、是非観て欲しいのでストーリーに
  触れるところは書きませんね)

シーンの多くを、姉とその恋人に費やしていますが、
この映画の主役は完全に妹であるブライオニー。

もはや「謝って済む問題」ではなくなってしまった
幼い頃の嘘を抱え続ける妹。

 つまりそれは、「生き続ける」という拷問。


映画のテーマとしては比較的見るものですが、
映像にものすごい繊細なところが多いので、
とにかく観ている人の芯の部分に伝わってきます。

ここまで根深いものではないにしても、
人間誰しも、他人の心に与えた傷で
自らを責め続ける・・・という事はあると思います。

ここにもよく書きますが、
「自分さえよければいい」とか「○○が悪い。○○のせいだ」
という感情だけで生きている人がものすごく多くなっている昨今、
こういう映画ができる、という事自体がある意味とても救いです。

前に「漫画など別のジャンルで成功した作品の
映画化の難しさ」の事を書きましたが、
逆にこれは“これぞ映画”な1本でした(原作は小説ですが)。

なんで日本てこういう映画がヒットしないんだろう。。
不思議でなりません。


ぜひ、観てください。
ただし、比較的ココロの健康状態がよい時に。

DVDが出たばかりみたいですよ。

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