昨年、新卒で私の部署に配属されたものの2ヶ月で辞めた女のコが、
とある深夜番組に新人ADとして出ているらしい
(実は、同期のコ達がエレベーターで話してたのを
盗み聞き(笑)して知ったんだけど)。
たった2ヶ月で退職。普通なら怒るところカモですが、
それを知って、何より「おー。頑張ってるんだな!」と思った。
なんか、やっぱりできるだけ「好きな事」でがんばって欲しいじゃん?
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昨年、忘年会で独演会に行けなかった時に(悔!)、
1年以上続いてた「月イチ志の吉」の流れが崩れてしまってたんですが、
ようやく復活です。やった~
立川志の吉『八重洲独演会<其の25>』
・狸鯉 (談春弟子:春樹)
・花筏
--仲入---
・茶の湯
もう25回目か! すごい~。
ここまで定点観測した噺家さんは過去にいないので、
毎回見る目が、観客というよりもはや「母目線」(笑)。
今回は、開口一番の前座さんもとても上手だったー
(前も書いたかもだけど、談春の弟子は本当にレベルが高い。
師匠がいいのか、環境がレベルの高い弟子を集めるのか、
師匠の知名度ゆえに、場数を踏むチャンスが多いからなのか・・・
理由は色々だと思うけど)
しかし志の吉君! いやはや! 上手くなっている!
絶対に上手くなってるよ。この1年、「仕事の幅がかなり広がった」と
自分でも言ってたから、持ちネタも増えて急激に腕を上げてるんだろうなー。
たくましくなってゆくー(笑)。
1本目の「花筏」は私は初見。
最近、相撲ネタが世間をにぎわせているからというチョイスだったんだと思う。
マクラの時点で「相撲もの」をやるだろうなーという予感はあったけど、
「花筏」とは意外でした。「千早振る」とか、もっと軽い噺に行くかと思った。
2本目の「茶の湯」は、噺自体の完成度が高くて、
笑いが多くなる話です。
# 郊外で隠居生活を始めたご隠居。何か風流な趣味を持ちたいと、
# 「茶の湯」をやる事にした。小僧の定吉を相手に茶を立てるが、
# 知識のないご隠居の知ったかぶりのお手前で、できあがったお茶は
# とんでもない代物に。
# そんなお茶でも、お茶うけの羊羹目当てにご近所や職人連中は
# 通ってきていたが、菓子代が嵩んで羊羹を辞めた途端、訪問者は激減。
# そんな折、蔵前在住時代の知り合いが訪ねてきて・・・・
本人も高座のマクラで話していましたが、
歌舞伎を「漬物」に例えるなら、自分の話は「マクドナルド」だと(笑)。
典型的な古典でも、ある種「バタ臭い」というか、
イマドキのやり方で話してしまうので、玄人はだしのベテラン落語ファンには
「芸が荒れてる」と言われる(笑
・・・まーでも、きっとご本人も分かってると思うけど、
私は全然それでいいと思う。
同世代でも、実直に古典をやって絵になる人は他にいるし(三三とか)、
だったら志の吉君は、「マクドナルド」で突き進めばいいんじゃないかと。
SMAPの歌じゃないけど、何か関して「Only one」になるって
実はとても大変だよね。
Only Oneっていうのは、要は周りに見本がいないわけだから、
きっといつでも「これでいいのか?」っていう自問自答の繰り返し。
だけど、結局はそうやって試行錯誤することでしか
オリジナリティーを出したり、前には進めないし、
「一見遠回りしているようなやり方が、
結局は一番の近道だった」
というのは、どんな人の人生でもよくあること。
ここ数年、苦手意識のある廓噺なんかを
積極的に高座に上げていた志の吉君ですが、
個人的には、その積み上げがようやく開花してきているように感じます。
すごいなー。刺激になるなー。
今回は、素直に「楽しい独演会」でした。
志の輔門下初の真打が出る日も、もうスグそこっ!
*次回は4月21日(木)。
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