金曜日, 2月 04, 2011

「宙ぶらりん」に耐える。

東西線に、ひとり超ご近所ノリな若者車掌がいて、
アナウンスがかなり素敵だ。

「次は○○駅~ ○○駅です。・・・寒い日が続きますが、
 今朝はようやく春めいてまいりました。季節の変わり目で
 風邪が流行っているようですよね。皆様もくれぐれもお身体に
 お気を付けて、本日も気を付けていってらっしゃいませ。
 次は○○駅~」

とか言うの。隣のオバチャンかっ!

でもこの車掌の電車に当たると、何故かサワヤカな気持ちになるのは
きっと私だけではないハズ(笑)。

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今年はわりと長らく続いた新年会モードもようやく終焉。
それを待っていたかのように、2月からなんか仕事が忙しくなり・・。

ホントいやだわ~。

私は生活の中に、意図的に「何もしない/誰とも会わないタイム」を作るほうで、
そういう時間がなかったら、(たとえ楽しかったとしても)精神的には追い立てられるし、
定期的に自分を見つめる時間がないし、色々なところでパワーが発揮できないな~。


・・・なんてことを思ったのは、こんなのを読んだからでして。

『本質を見抜く「考え方」 』
中西輝政 著

あら、前職絡みの出版本だわ(笑)。
図書館で借りたので、いま気が付いた。



個人的には「考える」という作業がわりと好きです。

そもそも、編集やマーケティングの仕事をやりたいと思ったのだって、
「この商品をより魅力的に見せるにはどうしたらいいんだ?」って事を
考えるのが好きだからだし。

昔から、たまごっち(古っ)やドラクエなんかの流行りモノが出ると、
それ自体は欲しくないけど、なんでこんなに大勢の人が
こんな些細なもののために、高額のお金を払ったり、深夜から並んだりするのか・・
っていう、ロジックのほうに強い興味があった。

マ、20歳の乙女の頃(そんな時代もあった)から、理屈っぽいっつーか
説教くさいところがあったって事なんだけど(笑)。


・・・まあ、「考えよ!」っていうメッセージの本て、
自己啓発本とかビジネス書にはよくあるわけなんだけど、
この本で面白かったのは、

「シロクロつかない状況に耐えなさい」

ということを言ってるんだよね。

このスピード重視のご時世、ビジネス書なんかだと、
「惑うことなく、見切り発車でも決断だけはスピーディに行うべし」
という理論を立てるものが圧倒的に多いんだけど、
この本はそこが違うので興味深かった。


確かに私は、今でこそだいぶユルくなってるけど
本質的には江戸っ子にありがちな超せっかち君で、
「・・・・で、どっちだよ!」という状況に耐えられずに、
とりあえずその時決断した方向に進んで、あえなく自爆・・・・みたいなことがよくあった(笑

でも今思い返せば、モノによっては、もっと「宙ぶらりん」の状態を
耐えるべきだったなーとは思うよね。仕事であれ、恋愛であれ、人間関係であれ。


なんか、日本の社会の中ではダラダラと決断を
先延ばしにするのって「悪」だと思われてるところがあるし、
「宙ぶらりん」ってわりとシンドイじゃない?

だけど確かに、そういう「どっちつかず状態」を我慢できる力がある人が
一番心の強い人なのかもしんない。パっと見、『デキル』感じには見えなくても。

これは、いたずらに結論を伸ばせって事ではなくて、
私なりに解釈すれば「「間」を身につけろ」って事のような気がするな。


スポーツでもビジネスでも、もちろん日々の生活の中でも、
「間」の使いこなしが絶妙な人っているよね。
思った事、やりたい事をすぐ口にするんじゃなくて、
自分なりに考えた後に、ここぞ!ってところで、ドーンとアウトプットできる人。

そういうタイミングをつかむ力に長けてる人って、人を惹きつけるし、
応用力があるから何をやっても上手くこなせたりするしねー。

元からそういう人なのか、訓練の結果そういう人になったのかの
違いはあるにせよ、そういう人ってやっぱりスゴイと思うし、学びたいな。


・・・でも、「耐える力」って「人間のフトコロの深さ」と同義だからなー。

一度「アイス食べたい!」とか思うと、次のSAまですら待てない
チっさい私には、まだまだ長い修行の時間が必要そうだ・・(苦笑)。


ともかく。

「多数の意見=正しい意見」でない事だけは確かなので、
日常の些細なことについても、常に自分なりに「考え」てみるとよいと思います。
人間を育てるいい訓練になりますよー。

「考える」事ってなんの道具もスキルもいらないし、第一タダだしね(笑)。

4 件のコメント:

緑_ア さんのコメント...

私はよく案件を後回しにして宙ぶらりんにするタイプなので(苦笑)、
逆にもっと早く行動しておけば良かったと思うこともしばしばです。
でも確かに緊急じゃない案件はしばらく寝かせておくと、いい手が思いつくことも少なからずありますね。
即決即断が必要なときと熟慮黙考が必要なときをうまく使い分けられるようにしたいところです。

Jr. さんのコメント...

決断力が無く、宙ぶら、ぶらぶら……りん。
って感じのJr.です。

スマートには耐えてないけど、ぐちゃぐちゃしながらもいろんなことに耐えながら生きてきたかな。
仕事で言うと、
実際いまの職場には10年いるわけだけども、仕事で納得いかない使われ方や上司のいい加減さでイライラして、「もう辞めちゃおうかな」なんてちょくちょく思う。
でもかーっとその日は思っても、飲みに行ったら「まいっか」って思い直したり。
客に頼られると、「う~ん。こんなにいいお客さんとは離れられないな」とか、他のグループの人と現場で2人3脚で仕事を納めたりすると「こんなやりがいある仕事辞めれんわ」って思ったり。

ただ、いまいるソフトグループとしか仕事で接することが無かったら、絶対やめてる(笑)

ま、グループ内では期待されてないけど、なんだかんだ仕事もこなせてるし、だらだら10年来ちゃった。
今後転職もするかもしれないしこのままかもしれないし、世間的には転職のタイムリミットは来てるかもだけど、まだ宙ぶらりん。

宙ぶらりんでも、満足して無くても、今ある状況の中でベストを尽くす?
手を抜くことだけはしないようにしてればいいのかなと思ってます。

旧ヤハギ さんのコメント...

みんなまじめに書いてる中

若者車掌に当たりたい

というのはダメか?

ヨヨ さんのコメント...

緑さん>

あらどーも。
もはやオリジナルの名前なくなってますけども(笑)。

> 即決即断が必要なときと熟慮黙考が必要なときを
> うまく使い分けられるようにしたい

うん。つまるところそういう事なんですよね。


Jr.さん>

Jr.さんはダイジョブだよー。
人間性の良さで生き抜いていけるから(笑)。

この本の「宙ぶらりんに耐えよ」って話も、結局は「宙ぶらりんがイイ」
っていう事じゃなくて、「バランスが大事だ」って事なんだと思うので、
ま、そのあたり柔軟できる人が一番いいってことだね。


旧ヤハギさん>

や、そういう感想もアリです。