金曜日, 5月 11, 2012

「バカばかしいね~」と言える健全さ@志の吉@八重洲33

ここ数年目立ってきた、会議にPCを一人一台持ち込むの、
あれに未だに慣れない。。。
ネットの世界の人との仕事が圧倒的なので仕方ないんだけどさ。

や、便利だよ。確かに。

でもさー。PCがあると、相手の目を見なくなるんだよね。
話してるその人が目の前にいるってーのに。会議の意味がない気がして。
人前で携帯をいじったりいじられたりするのが昔から嫌いだったけど、
あの不快感に似てる気がするなー。

--------

落語を聴いている時にお腹が鳴ると恥ずかしいw
・・・なんてことがありながら、今月も志の吉君を定点観測。

「立川志の吉独演会@八重洲<その33>」

二人ぐせ(前座:志のポン)
義眼
 -- 仲入 --
崇徳院


TVや雑誌などの露出が増えたこともあって、
1席も空いてない正真正銘の「満員御礼」。すごいな~。

今回のネタは2本とも、志の吉君で聴いたのは初めて。
ネタ下ろしだったのかな??

どちらも一所懸命さは伝わったけど、
「崇徳院」のほうは、大げさな演出がちょっと鼻についたんだよな~。。
私がこの噺を好きじゃないせいもあるんだけど
(なにせ高座で聴いてこの噺を「いいな」と思ったことがない)。


そんなわけで、今回は「義眼」をピックアップ。


# 目を煩い、義眼(ガラス製の目玉)を入れている男。
# 新しい義眼を誂え吉原のなじみの女のところに行くと
# 「前よりいい男になった」とモテまくり。
# それを隣の席で聞いていたのは、女に振られて面白くない別の男。
# 
# ふてくされて酒に酔った男は、水が飲みたいと隣室へ。
# そのとき、隣室の義眼の男が就寝前に
# 外して水を張った湯飲みに入れた義眼を、
# そのまま飲み込んでしまう。
# 
# その後、お通じがなくなり苦しむ男。
# 原因不明の病に医者も困り果て、
# 外国製の遠眼鏡でお尻の穴をのぞく治療を始める。
# 医者がお尻をのぞくと、なんとお尻の向こうから目玉が覗いていた。


正直、こんなバカバカしい噺はないんですよねw
「お尻をのぞいたら、穴の向こうから目玉が覗いてた」
なんて、なんともショーモナイ終わり方。

でも、きっと江戸の時代はこういう下品でビロウなお話(笑)が
笑って済まされてた時代なんだと思う。
そういうシモの話を「品がない」「教育に悪い」と過剰に排除したり、
きれいな言い方に変えたりする現代のほうがよっぽど不健全だなーと思う。

現実に“ある”のにも関わらず、そういうことを「なかったことにする」
文化のほうが、返って犯罪を誘発したり、屈折した価値観を生み出すのではと。

と。まあそれはイイトシテw。


この噺は亡くなられた2代目枝雀師匠のものが
最高にデキがよくて、他で聴いてもなーんかかすんじゃうんだよね~。

噺家さんには、それぞれ「持ちネタ」と言われるような
得意な噺、ス~っとなじむ噺があるけど、そういう意味では
今回の義眼は、そんなに志の吉君向きではないかな~。

もちろん、あらゆる噺にチャレンジしてこその二つ目なので、
まったく問題ないんだけども。


確か5回か6回の時からほぼ皆勤賞で聴きに行ってる会なので、
最近は受付のおねーさんに完全に顔を覚えられてて、
名前を言う前から「いつもありがとうございます~」って
チケット渡されるw

こういうこじんまりした会場で、
いつまでやってくれるのかな~。
成長が、うれしくもあり、寂しくもある。ハハの気分ですw


※やっぱり枝雀師匠は偉大だなー

0 件のコメント: