木曜日, 9月 30, 2010

本当にカッコイイ人はカッコつけない

期変わり(10月)の人事異動がヒドスギ。
人を人とも思わない会社のスタンスに、
「もう付いていけない・・」という気持ちがフツフツと。。

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ちょっと前ですが、件の落語仲間と
定例イベントとして落語に行ってまいりました。

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【民音落語会】
  白鳥  戦え!おばさん部隊
  さん喬 ちりとてちん
  -- 仲入り --
  正楽  紙切り
  円丈  悲しみは埼玉に向けて
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「民音」なんてクラシカルな名前のわりに、
なんだか変わった面子です。

この会は大人数で行く事が多い都合上、
どうしても人気のチケットは取ることができず、
結果として、別に観たいわけじゃーないけど白鳥がよく出る、という・・・(笑)。

今回は、白鳥の師匠・円丈がトリだったので
白鳥の暴走はさほどありませんでしたが。


今回、「行ってよかったー」と思ったのは
やっぱ さん喬 ですね。本当にサスガ!名人芸!

「ちりとてちん(酢豆腐)」は、わりと有名な話なので
落語を知らない人も知っている、いわゆる「知ったかぶり」の人を笑う話です。

 # 食通で、その知識を人にひけらかしては相手をバカにする若旦那。
 # この若旦那にひと泡吹かせてやろうと、とあるご隠居が、カビが生えて
 # とても食べられない豆腐を、南方の珍味「ちりとてちん」として紹介し・・・


この話って本当によくできていて、
「知ったかぶり」っていつの時代にも一定数いるので、
誰が聞いても「あるあるっ!」と、思わず共感しちゃいます。

そしてたいていの人は、自分自身も一度や二度は
「知ったかぶり」をしたことがあるはずなので、
ちょっとコソばゆい気持ちになるんだよね(笑)。


知ったかぶりっていうのは「カッコつけ」のためにする事が多いけど、
この噺を聴いていると、結局は

「知らんもんは知らん」

って言ってしまったほうが、本人も楽だし、大人だし、
カッコよく見えるのだという事が分かったりするんだ。

でもそういう「実直」「素直」「泥臭さ」が、
本当に大人として“カッコいい”という事に気が付くのって
結構時間がかかるんだよね~。
というより、経験値に裏打ちされる部分が多いから、20~30代で
いろんな経験から逃げて来た人は、40になっても50になっても、
いつまでもつまらん「カッコつけ」をしてる人もいるし。


・・・・なんて事を思ってたら、先日とあるビジネスメルマガに、
こんなエピソードが出ていました。


 # 社長の熱い志とビジョンにほれ込み、意気揚々と入社した新人のAさん。
 # しかし、入社後に現実とのギャップに苦しみます。
 # 覇気のない先輩を見て愚痴をこぼすAさんに、あるビジネスコンサルタントが
 # 「ライ麦畑でつかまえて」の一説を引用して諭します。
 # 
 # 『未成熟なるもののしるしとは、大義のために高貴なる死を求めることだ。
 # その一方で、成熟したもののしるしとは、大義のために卑しく生きることを
 # 求めることだ』


・・・ああ~。分かるなー。

若い頃って、自分の志を曲げて「長いものに巻かれる」のは、
どうしようもない妥協と堕落だ、とか思っちゃうんだよね。私もそうだった。

でも現実は、人生って「カッコ悪くてもやり続けなくちゃならない事」の繰り返し。

そういうところで、いわゆる「妥協」ではなくて、
周りに迎合してるように見えても、自分の中の志だけは曲げずに
しなやかに生きてる人が、実は一番カッコいんだよね。

特に日本は、「切腹」みたいなカルチャーがあるから、
何かを貫き通して(精神的な意味で)死を選ぶ事を、
ことさら崇高にとらえるところがあるから・・・。


周りにみっともないと言われよーが、昔と変わったと言われよーが、
「ナンボのもんじゃい!」と思える人でありたい。
言いたいヤツには言わせとけばいいんだよ。どーせそういう人とは友達にならんし。


ま・・・・・例のごとく、落語会の後のこの面子の打ち上げはワインを飲んで全員グダグダ。
今回も一人2本近いワインを飲んでしまいました。そしてバカ話で撃沈。

結局。
打ち上げが一番楽しいわけなんですが、
こーなると、「志」もへったくれもナイような気もするんだけどね(笑)。

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