金曜日, 9月 17, 2010

形のない財産

「何かを失うこと」って、
「何かを得るためのきっかけ」なんだなー。

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キンさんの個展のクロージングに行ってきました。
http://www.beams.co.jp/b-gallery/post-83.html

ここは小さなギャラリーだけど、BEAMSの中なので
やっぱりセンスが良くて、たまに新宿に行ったついでに
フラっとのぞくと、いつも面白そうな事をやってます。

今回も、クロージングイベントとして
志の吉君が(たぶんノーギャラで(笑))来ていて、
小噺をやって(やらされて?)おりました。

しかも 寒空はだか さんも来てて、
こちらも、隙間の時間に「なんかやって」という
強烈なキンさんのムチャぶりで一芸を披露しておりました。

※ちなみに彼は、いわゆるベッタベタの寄席芸人なんですが、
 ナイツやWコロンの例もあるように、今はこのテの芸人がブレイクする
 チャンスがある時代だと思う。いい時代だー(笑)。


落語や話芸は当然だけど、キンさんの芸もある意味
「形のない財産」だなーと思う。イラストは「形がある」けど、
即興で絵を描く「ドローイングシアター」は残らない芸だしね。

今のところ皆勤賞中の「キンシノ」なんて、
まさに形のない話芸の集大成。


・・・急に次元の大きな話になっちゃうけど、
「形のない財産」をいかに持っているかが、
結局は「人間」の価値そのものなんじゃないか と思う。

芸の話だけじゃなくて、「愛されるキャラクター」だとか、
「友達」とか「数々の経験」だとか。

そういうものを持っている人は、ベースの部分がとても強固なので、
小さなダメージで折れたり、揺らいだりしないしね。

逆にそういう財産がない人は、例えば、仕事や友達との付き合いの中で、
ここは絶対きちんと謝ったりしなきゃいけないって場所で
絶対に自分の非を認めなかったり、人のせいにしたりする。
「内なる自分」が弱いと、自分の間違いを認められないんだよね。


そして、そういう相手の「目に見えない価値」を価値として感じるためには、
受け手側もそれなりの訓練が必要なんだと思う。

どっかのカード会社のCMじゃないけど、
「お金で買えない価値」というものを重んじるようになってきている人が
最近は増えてきている気がして、
それはとても、社会にとってはいいことなんじゃないかと思う。


私もいつも、「形のない財産」を貯蓄したり、
他人の「形のない財産」を賞賛したりできる人でありたいなー。


*いつもキンさんのムチャぶりに答える志の吉君は、
 素でエラいと思う。
 噺家は、どっちかっていうと社会不適合な人が多いけど(笑)、
 彼は会社にいても間違いなく上手くやれる人だ。

1 件のコメント:

旧ヤハギ さんのコメント...

おー いいショットだなあ。
マジで ケータイが変わって喜んでる一人です。