火曜日, 6月 08, 2010

天上の国

よく「歴史的な名言」みたいな表現ってあるけど、
あれって結局「何を言ったか」じゃなくて、
「誰が言ったか」なんだと、シミジミ思う。

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はるかなー尾瀬ー♪ です。1泊で。

尾瀬というと、「湿原」「木道」「ミズバショウ」。
スニーカーに小さなバックという軽装で、
老若男女が自然を楽しめる場所・・・というイメージでした。

しかーし!
なかなかどーして、これがまたバリエーション豊か。

まず鳩待峠をスタートすると、
湿原はアップダウンのない木道が続きます。






今はミズバショウが最盛期。
最高の天気の中、背中に至仏山、前には燧ケ岳を
従えた道を、ひたすら前に進みます。
標高1400mの山の上にこんな天国のような世界が
広がっているなんて。。とにかく、歩いても歩いても
まったく飽きることがありません。

ところどころにミズバショウの群生地があって、
短い命を競い合って咲かせていました。




命短し 恋せよ乙女。

初日は木道のみの4時間程の行程。

小屋は、山小屋とは思えないような
充実の設備で、ナント温泉も楽しめちゃいます。

食事もとても充実していて、夜の宴会では
ツマミがお腹に入らなかったかったほど(笑)。
てゆーか宴会できる小屋(個室だったので)自体、
異例っちゃー異例です。

満天の星空は、なんだか自分が一瞬どこにいるのか
分からない気分にさせてくれます・・・。


翌日は、名瀑として名高い(らしい)
三条の滝からスタート。
このルートは、尾瀬の湿原からやや外れるため
昨日から一転、きちんとした登山装備になります。

1時間ほど歩いてたどり着いた滝には、
尾瀬の雪解け水がとめどなく、力強く流れていて、
単純往復2時間の道のりを歩くだけの価値はある雄大さ!




滝の後は、目指せ尾瀬沼。
道中では6月だというのに、まさかの大量残雪!




アイゼンがなくてもなんとかなるとは言え、
多くの人が漫画のよーに豪快に転んでいる姿を
何度も目撃しました。

・・・10年位前、スキーに熱中していた時に
たぶん一番来たのが尾瀬岩鞍スキー場。
考えてみたら、あの頃から尾瀬が有数の豪雪地帯
だという事は知っていたんだよね。

でも、改めてこれだけの雪が今も残っているのを
目の当たりにすると、自然の力に圧倒されます。

尾瀬沼は、ココが山の上である事を忘れてしまうほど
豊富な水をたたえていて、飽きる事無く水面を眺めていました。


「自然を大切にしよう」とよく言うけれど、
都会に住んでいるとどうしても実感を持つ事はできないよね。

でも尾瀬の力強く、あらゆる美しさを内包した姿を見ると、
心から「これは守らなくちゃ!」という気持ちになります。


・・実は先週近しい身内に不幸があって
精神的には不安定な状態だったので、
今回の尾瀬行きも行こうか迷っていました。

でも結果として行って本当ーに!良かった。

圧倒的な自然の力を目の当たりにすると、
心の中にある「なぜ」「どうして」という
答えのない叫びが、少しづつ消えてゆくのが分かります。

「世の中なんて分からない事だらけだ」

という事実を、妙に納得させてくれる強さが、
自然にはあるんだよね。

きっとこの世に別れを告げた魂は、
こんな風に雄大な湿原に延々続く道を、
時々咲き乱れる花々を楽しみながら
歩いていくのじゃないかなーと思うと、
とても穏やかな気分になります。


2日目は10時間近い行程で、
さすがに帰りのバスでは疲れを感じたけど、
心地よい疲れなので、まったく後には引かなかった。


週が明けて日々の生活に戻ると、
また心の中にギスギスしたものが溜まってゆくけれど、
「リフレッシュ」という言葉にふさわしい週末でした。

こりゃまた行きたいぜ!

6 件のコメント:

旧ヤハギ さんのコメント...

よいお誕生日だったねー。
おめでとう!!

不幸後
ということでは
わたしにとっては
稚内
でござる。

あっつ さんのコメント...

お疲れ様でした~

いろいろな思いを抱えていたのに、
参加してくださってどうもありがとうございます。

ホント大満足ですよねー。
これからもTTCのイベントに参加してくださいね♪

ヨヨ さんのコメント...

旧ヤハギ さん>

稚内・・・そんなに経つのか。
時のたつのって早いな。。。

あっつ さん>

お。ありがとー。
こちらこそ本当に感謝してます。

そんなに悲壮感漂う感じではなかったんだけど、
おかげさまであの景色とみんなの元気に助けられました。

「悲しい時はメソメソしない」、
これ、大切です(笑)。

zawa さんのコメント...

お疲れ様でした。色々と思うところがあったのですね。

実は私も半年以上前ですが、父を亡くしました。長野県の松本出身だったので、ホントに山が好きな人でした。

ヨヨさんの仰るように、尾瀬や北アルプスのような雄大で美しい処で楽しんでいてくれたら素敵ですね。

お会いできて良かったです。また山に行きましょう。
私もいつか北アルプスに登りたいと思います。

かつを さんのコメント...

お誕生日おめでとうございます。
また一方ではご愁傷様です。

尾瀬は懐かしいです。鳩待峠は歩いて登りました。シーズンオフだったのでw
林道長かった・・・。

尾瀬ヶ原も尾瀬沼も歩いたけど、ミズバショウの時期じゃなかったので殺風景でした。こんな景色が見られてうらやましいです。

宿泊は・・・公にはできない場所(笑)
尾瀬は野営禁止だったと思いますが、小屋の中なのにテント?みたいな半野営的シチュエーションw
メンツは山形に行った時のMとOでした。

ヨヨ さんのコメント...

zawaさん>
 > 実は私も半年以上前ですが、父を亡くしました。

そうだったんですか!
・・・それはなんとも。。悲しさは想像を絶します。

自然って、なんていうかどんな言葉よりも
「納得させてくれる何か」がありますよね。

近いうちまたゼヒ一緒に!


かつ さん>
 お。まいどー。

> 尾瀬ヶ原も尾瀬沼も歩いたけど、
> ミズバショウの時期じゃなかったので殺風景でした。

でもなんか、あそこは天気さえ良ければ
季節を問わず気持ちよく歩けそう。
私はアップダウンはゼロだと思ってたので、
その意外性が逆に楽しめた。

山形・・・もう1年位たつよね? 早いなー。。。
Mちゃんはもうすぐママだしね。

時のたつのは早いモンですな。