木曜日, 2月 25, 2010

Oh, Yheh~! ノッてるかーい!?

登山の話になると「富士山は?登った?」と
聞かれることがかなり多い。
でも、富士山・・・全然食指が動かない。

平坦なルート、岩ばかりの景色、山頂の混雑・・・
そんなのを聞くたびに、どんどん登りたいと思えなくなる。

日本No.1だから? ・・うーん。それも、連舫じゃないけど
「一番じゃなくちゃダメですか?」なんだよね。

私にとって「富士登山」と「結婚」は、
「とりあえず“みんながやるから”
通っておかなきゃダメですかね?」
と、大いに心を迷わせる二大テーマです(笑)。


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どーーーしても観たくて、強引な定時退社作戦
(まさに「鐘とともに去りぬ」)で、
2本立てを観てまいりました。


 The Boat That Rocked
  「パイレーツロック」


 舞台はラジオは国営放送のみだった60年代英国。
 当時、ポピュラー音楽の放送は1日45分と決まっていた。
 そんな時代に「熱いロックをノンストップで聴かせたい!」
 と活躍したのが、船の上から電波を流す海賊ラジオ局。
 若者達は、夜のバーで、仕事の合間に、そして親に内緒で
 ベッドにラジオを持ち込んでロックに酔いしれていた……

いいっ! いいよっ!!
こういう映画、好きだな~。癒される。

ストーリーは、海賊船「ラジオロック」に
タバコとドラッグで退学になった高校生が、
親に更生目的で乗船させられるあたりが軸なんだけど、
ともかく乗船しているDJ達が個性爆発の曲者キャラばかりで、
もう完全に「おバカ系 ザ・パーティームービー」。

ノリとか構成はオースティンパワーズなんだけど、
そこは英国産。オバカさより、シニカルに笑わせる感じで、
モンティパイソンとかMr.ビーンズ的なセンスなんだよね。
日本人はわりとこういう趣味が好きだから、
私も爆笑じゃなくて「思わずニヤリ」。

ノッケからいきなりのKINKSに始まり(渋いな!)、
60年代の音楽が次から次へ画面いっぱいに溢れる感じは、
見ていて

「あ~、なんかシアワセや~・・・」

という気分になれた。

60年代の女の子の原色系ファッションも超カワイイ!
ああいうファッション、若い頃は自分には死んでも
似合わないと思ってたからな。。
着ておけばよかったよ・・(泣

ストーリーはしごく単純で、一応、低俗な海賊船を一掃しようと
政府が様々な妨害をしてくるなんていう仕掛けもあるんだけど、
話の展開で魅了しようっていうんじゃなくて、
完全に音楽が主役の映画です。
前にココにも描いた「アクロス・ザ・ユニバース」みたいな感じ。

この時代の覇者であろうビートルズの曲が1曲もなかったけど、
それが逆に作り手の狙いを感じる。
当時のビートルズはストーンズと比べられて
わりとイイ子ちゃん扱いだったから、骨太な「ロック」として
扱わなかったのかも(でもへルタースケルターとか超ロックだけど)。


・・・海賊船ラジオが存在して、それが若者の心を掴んでいたのは
歴史的事実らしいだけど、60年代って正直この映画みたいに、
そんなに明るい時代じゃないよね。

“今思えば”、今に繋がるすべてのカルチャーが
華開いた時代ではあるけど、それは結果論であって、
実態はベトナム戦争が長期化し、世界的な精神不安がドラッグを浸透させた。
豊かさと貧しさが、極端に二極化したのも60年代からだと思う。

それでも・・・、やっぱりこの時代に若者だった人が
ぶっちゃげちょっと羨ましい。


戦争は勝っても負けても国民の負担は重いわけで、
そういう意味ではイギリスだって、この時代は
まだまだ戦争の爪あとが少し残っていたんじゃないかとは思う。

それでも、「あとは上に上がるだけ」みたいに
未来に夢を見られる気風があったんだろうし、
情報やツールなどが非常に限られた社会の中で、
自分が夢中になるものを「自分の手足を使って」
貪欲に追いかけていく。

もちろんテレビもネットもgoogleもyoutubeもない(当然だ)。
レコードは高価だし、公式ラジオ局で規制される不便さの中で、
それでも必死でラジオに耳を傾け、その音の向こうにある「何か」に
夢中になれた時代。

・・・手垢の付いた言葉ではあるけど、

 物質的な豊かさ ってなんなんだろう?

って本当に思ってしまいます。


2時間15分の長編なんだけど、全然飽きなかった。
日本人にはなかなかできない、本能丸出しの
「はっちゃけ」ぶりは、スカッとするよ!

もう1本は書けんかった。。
てなわけで、また明日~。

*おデブなモテDJ、デイヴが
 サンボマスター山口さんに似ていると
 思った人は多い(はず)。

3 件のコメント:

はかせ さんのコメント...

ロック史考えると60年代後半ってまぢスゲーと思う。チョー楽しそう。

あと77年前後もおもしろい。

富士山は登りきると、ほかにはない達成感があるよ。

ゆっきー さんのコメント...

イエーイ
の綴りが違いませんか?

どーでもいいけどさ。

ヨヨ さんのコメント...

はかせさん>

> ロック史考えると60年代後半ってまぢスゲーと思う。
> チョー楽しそう。

ありえないくらい面白いでしょう。もちろん明暗あるけど。
すべてが未整理だったし、カオスから生まれるものが
面白くない訳がないもん。

ネットの黎明期(1990年半ば)に
私が感じたWEBへの感動が、ちょっと似てるかもしれない。

富士山は・・・まあ考えてみます(苦笑)。
食わず嫌いはいけないもんね。

ゆっきーさん>

> イエーイ
> の綴りが違いませんか?

あ、ホントだ。

・・・ま、人間生きてりゃ間違えるさ。
それもまた人生(笑)。