木曜日, 11月 26, 2009

あなたの心を満たしてくれるのは・・・?

先週忙しかったから、なんか今週は
ここぞとばかりにとっとと会社を出る日々。

火曜は映画。
昨日はハッチハッチェルライブ@渋谷。
今日は落語でい!

・・・うーん。しみじみステキだ~
前の会社では考えられない。

わたし、いま結構いい人生なのかも。

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てなわけで映画です。今回はコレ。

扉をたたく人

アメリカ映画ですが、本国でも最初は4館でしか
上映してなかったという小さな映画(その後話題になり全米に)。

 主人公は、大学で教鞭をとり社会的には恵まれた立場。
 でモ実は、妻を亡くし、仕事も惰性で、趣味もなく、
 生きる目的を見失っている初老の男性。
 彼がとあるきっかけで、シリアから不法就労で
 アメリカに来ていたジャンベ奏者の青年と出会い、
 生きる希望を見つけていくが・・・・


いい映画だった。シミジミした。

主演は、リチャード・ジェンキンスという、
多くのハリウッド映画に出演している名脇役。本作初主演。
日本で言うと、小日向文世みたいな人なんじゃないかと
私は解釈したんだけど。一見冴えない外見もなんとなく似てるし。

この映画、最終的には他民族国家であるアメリカが抱える、
9.11以降の社会的な闇がテーマなんだけど、
たぶん日本人はそっちより、主演の彼が生きる目的を失う中、
ふとした事で希望を見つける・・っていうほうに、心を動かされる
んじゃないかと思う。

こういうテーマの映画って結構ありがちだけど、
その重要なキーが、恋ではなく「ジャンベ」っていうのがミソ。

冴えない人生を開くキーが「恋愛」になると、
とたんに映画としては手垢が付いた感じになるからさ。。


ジャンベはアフロミュージックではとても
ポピュラーな打楽器で、私も夏に野外のレイブなんかに行くと
時々お目にかかる。

私は本格的なジャンベが主役のライブを聴いたのは、
NZ在住時に観に行った、とある教会での事なんだけど
(そん時の私のブログが コレ)、
なんていうか・・・あの独特の「血がたぎる感じ」って、
ちょっと言葉では説明できない。
あれ聴いて身体が動かない人がいたらウソだよな。

この映画では、ジャンベは主人公の男性の心を解放する重要なツールだけど、
同時に、アメリカに生きる有色人種の象徴でもあるんだと思う。

「男と女」「黒人と白人」「ネイティブと移民」「富と貧困」・・・などなど、
カテゴライズされた差別がこの世界からなくなる事はたぶんないけど
(なぜなら、差別があるほうが経済や政治面で得をする人が権力者だからだ)、
少なくとも私個人は、何に対してもできるだけフラットでありたいナと思う。


アメリカ映画らしくない、ハッピーエンドじゃない
静かなラストで、なんていうか・・・こういう映画がアメリカでできるという事は、
9.11以降、アメリカの中で、確実に心理的な変化の波が立ち始めてるんだなって思った。

先日オバマ大統領が来日の際に、天皇陛下にお辞儀をした事が
本国で一部「何故敗戦国に、アメリカのプレジデントが卑屈な態度をとるんだ」
という批判を浴びたってニュースを見たけど、
私はそのニュースを聞いて、オバマ大統領がさらに好きになったよ。
それは私が日本人だからという事ではなくね。

オバマ大統領は、民族や宗教という点でとても複雑な出生だから、
それぞれの国や地域が持つ文化や習慣に対してリスペクトする
気持ちが、根本に染み付いてるんだと思う。


アメリカも、ボチボチそういう「俺様ナンバーワン」は
やめたほうがいいんじゃないかなー と思うよ。余計なお世話だけど。


なんか子供みたいな感想だけど、

 世界がみんな仲良く生きていけたらいいのになー。

と、思ってしまう映画です。

1 件のコメント:

ゆっきー さんのコメント...

なんか かぶるな。
ギンレイでは 愛を読むひと との二本立てでした。

今年は 50本無理かもしれません。