火曜日, 2月 03, 2009

「英雄」ってなに?

毎週見ているわけではないんだけど、
何故か気になるNHKの語学講座「リトルチャロ」。

チャロは日本に帰れるのかしら?

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「チェ 28歳の革命」を観てきた。
ゲバラ役は目で女をイカす男、デル・トロですわ(笑)。

まー実際“目でイカす”かどうかは置いといて、
甘い中にどこか影を持った面差しで、
お芝居も上手いし、私は好きな俳優です。

そういえばヒュー・グラントとかも「甘いマスク」繋がりだけど、
私はあ~いうの嫌いなんだよねー。
なんか綺麗にまとまってすぎっていうか。結婚詐欺師にいそう(笑)。

ていうか、私はラテン顔が全般に好きなので、
NHKの「イタリア語講座」の人とかも大好きなんだけどさ。
もちろんバンデラス、超好き。


・・・って、話がそれました(笑)。
映画の感想を書こうと思ったのに。

この映画は2部作になってるので、
先週公開された後編(「チェ 39歳別れの手紙」)を
観ないと話が終わりません。2部作映画でも、
「一応1話だけ観ても“まとまった感はある”」っていう
映画が多いけど、これは本当にブツっと終わります。
後味悪いとかっていうより、ちょっと悲しくなります(苦笑)。

映画の内容は、ご存知の通り「キューバ革命」を題材に
したもので、映画としての脚色やエンターテイメント性は
ほとんどなくて、ゲバラがカストロと出会って
革命に傾倒していく辺りをスタートに、かなり史実に基づいている
(実際、当時の映像がかなり挟み込まれる)ので、
ジャンル的にはドキュメンタリー映画だね。

デル・トロが主役だから、勘違いしちゃうけど。

実際、私はもっとゲバラの生い立ちとかから
追いかけていく作品なのかと思ってたので、
最初はちょっと面食らった。


まず大前提として、ゲバラの知識が「Tシャツのアイコン」って
だけで観に行くと全然面白くないと思う。

私もNZにいた当時の色々な出会いから、社会・共産主義とか、
宗教を軸にした歴史みたいなものに興味を持って、帰国後に色々本を
読んだのでなんとなく分かったけど、歴史の前後関係とか
キューバの背後にある「米ソの関係」みたいなものとかを
掘り下げてわかってないので、
全体を俯瞰して理解するのがすごく難しかった。結構頭使います。

ゲバラはキューバ革命のキーパーソンだけど、
本人はキューバ人ではないし、彼は「キューバ」というより
「中南米の」人たちの幸せを願った人です。

キューバ本国ではもちろん、彼は世界中で英雄視されてるけど、
(カッコイイしね(笑))、個人的には・・・どうなんだろう?と
思う部分もあったりします。

もちろん、罪のない人を傷つけたりはしないけれど、
彼がもっぱらのゲリラ戦による武力革命遂行者であった以上、
ものすごい数の「人殺し」をしているわけだしね。。。

や。すごいよ。
すごい人なんだけどさ。


この映画を観てると、ゲバラは20~30代の最も精力的な時期に、
戦いに明け暮れて、「自分の進む道に関して迷いや葛藤はなかったのかしら・・・」
とか、すごく考えたりします。
彼もひとりの人間だし、絶対「あいつムカつく」とか
「やっぱこれは辞めようかなー」とかあったんじゃなかろうかと(笑)。


・・・そういうゲバラの「人間性」にせまったところが
もっとあれば良かったのですが、いずれにしても、
そっち方面の世界史に興味があるなら、
観たほうがいい映画だと思います。

観る前に、ゲバラやカストロ、キューバ革命辺りの
最低限の知識は入れていったほうがよいかと。
じゃないと、2時間かなり厳しいものがある。

あ、あと社会主義とか共産主義って?というところもね。
ソビエトや北朝鮮の印象が強くて、日本ではどうしても「アブナゲ」な
イメージがあるコミュニズムだけど、あれはあれで非常に筋の通った主義だし。
今は、その主張を“どう実現していくか?”っていう、
そっちのほうに問題があるってだけでね。


*ゲバラが来日した時に、「日本は(広島・長崎で)あんな
ひどい思いをさせられたのに、なんでアメリカの言いなりなんだ」
って言ったって話は有名だけど、ある意味そういう
“曲げない姿勢”は、アメリカ一辺倒の世界観が崩壊しつつある
今になってキューバを助けてるのかもって気もします。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

明日行く予定なんだけど・・・・
もう間にあわねー予習・・・

アメリカでもキューバでも
許可が けっこう大変だったと読みました。

アメリカでは
アメリカ映画なのに全編スペイン語で 金稼げるんか?
という金儲けのことで。
キューバでは
チェゲバラをどこまで理解しているのか?
という内容の掘り下げ方のことで。

そして デニシオ の次の目標は
家族を作ること
らしい 笑 
マジで??

ヨヨ さんのコメント...

>アメリカでもキューバでも
>許可が けっこう大変だったと読みました。

そうなんだー。
国ごとにその理由が違うっていうのが
らしくて笑える。

>そして デニシオ の次の目標は
>家族を作ることらしい 笑 

マジデ?
・・・・私と作ってくれ(笑

Enjoy it!

匿名 さんのコメント...

観ました。しかも2回も!

ゲバラも、フィデル・カストロも本物とそっくりっていう所もある意味すごい。

ゲバラは映像では見た事が無いのだけれどそっくりだし、フィデル・カストロはニュース映像とかでみていたのとそっくり!あの独特の演説調の話し方もそっくりです。

いろんな意味でリアルな映画です。
なぜ、2回も見たかというと、国連でのゲバラの演説シーンが非常に気に入って、それを観るためだけに2回見たといっても過言ではありません。男として憧れます。

共産主義者というよりも、反利権的独裁主義者といったところかな。それに合致する政治思想が共産主義だったというだけかもしれない。ソ連の悪口言って更迭されたくらいだからね。

理想に本当に命をかける人はかっこいいですね。

ヨヨ さんのコメント...

yosshyさん>

このyosshyは、あの「yosshy」?だよね?
ごぶさたっす。

> いろんな意味でリアルな映画です。

うん。まさに。それは、この上の「後編」
観た時にも書いたけど。

> 男として憧れます。

分かるような気がする。
ゲバラといい、三国志の劉備といい、
最近「男の憧れる男」の作品に触れる機会が多いです。

死に直面してさえも信念を曲げない姿勢。
男女関係なく、学ぶべきところが多いよね。

近々飲みにでも行きましょう~。