木曜日, 9月 17, 2009

グローカル

スタジオボイス休刊。
ダカーポ、エスクァイア、広告批評・・・・
好きな雑誌が次々なくなります。ショック・・・。

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「声明(しょうみょう)」を観てきました。

知ってる? ・・・私は知らなかったんだよね。

wikipediaによると、こういう事らしい。

まーなんだな。簡単に言えば「宗教ミュージック」ですな。

・・・考えてみれば不思議ではない。

キリスト教にはゴスペルがあるし、
ヒンズー教にもガムランみたいなお経があるよね。

仏教だけが、そういうメロディーラインのあるお経が
ナイわけないんだよね。

でも・・・・なんか、すごい不思議。

お経といえば、葬式と法事でしか縁がない私としては、
これを単独で「人に見せるために」ステージでやるって
いうだけでかなり不思議。

そもそもは、舞台監督もやってる友人がやってるバーで
たまたま打ち合わせがてら飲みに来ていた
僧侶の方が今回の企画の主催者で、
話を聞いてるうちにどうしても観たくて、
お願いしてチケットを確保してもらったもの。

もちろん袈裟を着て飲みにきてたわけじゃないけど(笑)、
なんとなくオーラのある人で、
「ナルホド。神の使いって感じだのお」とか思った。

もちろん細かい事を言ってしまうと、宗派だとかで
細かい分類があるみたいなんだけど(今回は真言宗)、
私はその辺は全然分からないので、単純に音楽を聴く
「オーディエンス」という立ち位置で出かけました。


ひとことで言うとですね。
・・・・もう「圧巻!!」のひとことでした。

鮮やかな(ある意味「和服でしか許されない配色の」)袈裟を
まとった総勢20人の僧侶が、ものすごい声量で節のあるお経を
唱えていく。

ステージから漂うのはお線香の香り。

経典をアコーディオンのように括りながら、
節のあるお経(でもやっぱりお経)を続ける。

最後は、(そういう趣向の会なので)
力強い和太鼓の演奏で〆。


・・・「何!なんなの!?コレ」と思わずにはいられない空間です。

いわゆる「エンターテイメント」ではないけど、確実に「楽しい」。
なんていうかスカッとする。
こんなに楽しく短時間で功徳を積めるなら大歓迎だわ。

私、最初に「宗教ミュージック」って書いたけど、
これは「トランスミュージック」かもね。

音楽や祭りの原点は、やっぱり宗教なんだよね。

こういう文化を、もっともっと
たくさんの人に知って欲しい。


・・・・こないだ読んだ本で、
「グローカル」という言葉かある事を知ったんだけど、
「グローバル+ローカル」の造語らしい。

 交通や通信が飛躍的に発展し、文化の「コラボ」
 が盛んに行われ、結果すばらしいカルチャーがたくさん生まれた。
 でも、人類はここに来て、こういう時代だからこそ
 「自分の(国の)アイデンティティ」を、再度見つめなおしている。
 それは、振り子のように「逆の方向に触れた」のではなくて、
 “螺旋階段のように”円を描きながらも、上昇は続けているのだ

と、いう解釈。

私、この「螺旋階段」という考え方にえらく共感したんだけど、
今回の「声明」は、まさにそんな「螺旋階段」・・・つまり、
自分の国の文化とか、思想の素晴らしさみたいなものを、
“様々なカルチャーを経験したから今だからこそ”
すごい!と感じる事ができたんだと思う。


やー やっぱすごいわ。宗教って。

信仰心ゼロの私にも、「すごい」って事だけは分かりました。

触れる機会のなかなかないモノなので、
発見したらマストチェックです!


*これは別の写真ですが、
 今回私が観たのもこんな感じ(+太鼓7台)です。

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