木曜日, 5月 07, 2009

これぞ「リアル」?

門仲の朝ラッシュの整理員に、
超アニメ声のめがねっ子ちゃんがいて
エライ気になります。朝萌えです。

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連休前にたまたま連続で
2本映画を観たので、ちょっと前ですが
そのレビューなぞ。

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まずは、なんとなく観に行きました。
事前告知通り「バーンアフターリーディング」

そこそこ知名度のある映画なので
ここにはストーリは書かないけど、
とにかくこれぞコーエン兄弟!てな映画です。

世界観は「バーバー」とか「オーマイブラザー」に
近いものがあるかも。

ジョージクルーニー、ブラピというそうそうたる
キャストとは思えない、奇をてらった展開。
このキャスティングだと、ついオーシャンズっぽい映画な
気がしちゃうけど、全然違います。そんなカッコよくない。
(でも、残念な男の役をやってもカッコよく見えちゃうのが
 イケメンの性ではあるけど(笑))

コーエン兄弟の映画を観るといつも思うんだけど、
世の中って、

 自分が思うほど周囲の出来事はドラマチックではないし、
 生と死の境界って驚くほど曖昧だし、
 自分の理解の範囲、目に見えてる事だけが全然すべてじゃないし、

って事を思ったりします。
それも「感動的」にではなく、「シニカル」に。

だって、例えば「どこにでもいる平凡な人間が、ひょんな事から
国の機密文書を拾う」って感じで始まったら、普通そこから
様々なトラブルに巻き込まれて、非日常な生活に・・・とか思うじゃん?映画なら。

でも、コーエン兄弟の映画って基本的にまったく逆で、
そんな大層なモノを拾っても、盛り上がってるのは本人達だけで、
別に全然「大変な事」にはならない。とんだ肩透かし(笑)。

でもさー。実際の世の中って案外そんなモンだと思うのよね。

突然非日常的な事に巻き込まれたりしたら、
案外みんなアホっぽいリアクションしちゃうんだろうし、
本人が「わ~!今の私ってドラマの主役みたい!」とか思ってても、
周りからみれば「よくある話」っつーか、興味なしっつーか。

ドライかもだけど、結局「人間最後はひとり」
って事なのよ(苦笑)。

相変わらず「えっ 終わり?」っていうラストなので、
それが許せる人であればゼヒ。

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でもって2本目はコチラ。

「アリス」
/監督:Jan Svankmajer(ヤン・シュヴァンクマイエル)

監督はプラハの生まれ。
友人が国際結婚してチェコに住んでいる事もあって、
なんとなくチェコ物には目が止まります。

まあ原典は、あの有名な「不思議の国のアリス」・・・なんですが
ファンタジー性はゼロ。出てくるウサギとかも全然かわいくないし。

登場人物はアリスのみで、最後はオリジナル同様
いわゆる「夢オチ」なんだけど、
なんつーかこう、「気持ち悪いんだけど、つい見ちゃう」
強さがある映画です。

個人的に、(元も含めた)社会・共産主義の
抑圧社会の中で生まれた、パラノイアっぽいカルチャー
にものすごく興味があります。
(シュールレアとかテクノなんていうのは、まさに
 ソッチ系カルチャーだから、無意識に好きになっちゃったし)。

ものすごく変な解釈かもしれないけど、
シュールレアってちょっと落語に通じるものがあって、
どちらも「茫洋とした笑い」(って変な言葉だけど)があるんだよね。

「売らんかな主義」に汚されたお仕着せの感動とかじゃなくて、
もっと・・・・なんつーか人間の本質的な「エロス」とか「ダメな面」とか
「ズルイ面」を肯定した作品になってるっていうか。

でもそんなアングラな感じを押し出さないし、
人に見て見て~っていう押し付けがましさがないのが またイイんだ。

この映画を観てると、
監督の「ダメな感じ」「コンプレックス」が炸裂していて
なんかすごい赤裸々だーと感じます。


個人的には好きな映画でした。
たぶんDVDもあるよ。




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