月曜日, 4月 23, 2012

東京湾に泳ぐカマボコ@よってたかって春らくご'12


異動して扱う商材が「結婚」になって(戻って?)以来、
自分の中に澱のように溜まり続ける違和感。。。
本当に世の中のカップルって、こんなに
“ピンク色で、お花いっぱいで、リボンひらひらな”
結婚イメージを持ってる人ばっかなんだろうか・・・?
(仕事だからやるけどさ)。

豪華なチャペルやカラフルなガーデンパーティの写真を
原稿に貼り付けるたびに、反比例するように冷めていく私の情熱。。。w

だってー。なんか、ハリボテのお遊戯会みたいなんだもの。

せっかくまたブライダルの仕事なんだから、
個人的にはなんとかこの業界のステレオタイプな
イメージを変えたいんだけどなぁ~。。
異動直後の「新参者」としては、まだ吼えられなくてね(小心)・・・・w

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さて。
早くも4年目。季刊となりつつある落語部イベントへw
いつものメンバーと、いつもの感じでユルユルと。


21世紀スペシャル寄席ONEDAY
「よってたかって春らくご'12」

開口一番  手紙無筆
柳家三三  雛鍔
瀧川鯉昇  権助魚
  -- 仲入り --
三遊亭兼好 長屋の花見
柳家喬太郎 竹の水仙


このシリーズには同じ仲間と何度か通っていて、
今回、4回目にしてとうとう白鳥が夜席のみになり、
高座にあがる4人全員が楽しみ、というステキな会にw
今回は笑い系の噺でまとめて、最後の「竹の水仙」で
ジンと来る・・・みたいな構成にしたかったんでしょうけど、
最後が喬太郎ですからね~。終始笑いっぱなしの2時間半でしたw

今回個人的に良かったのは鯉昇の「権助魚」。


 # ある大店の女将。最近旦那の様子がおかしい、
 # どこかに妾でも囲っているのではないかと疑う。
 # そこで女将は、雇い人の権助に旦那の外出時のお供をさせ、
 # 探りを入れるように申し付ける。
 # しかしこれが旦那にバレ、女将より高い小遣いをもらって
 # 家に帰された権助は、旦那に言われたとおり、女将に
 # 「バッタリ知り合いにあって、その後舟遊びで魚を釣り、
 # その後芸者を上げてドンチャン騒ぎ。盛り上がり過ぎて湯河原まで
 # 繰り出すことになったので今夜は旦那は帰れない」と説明する。
 # 
 # 当然まったく信じていない女将。
 # 「では舟遊びをした証拠を見せろ」と詰め寄る女将に、
 # 権助は、あらかじめ魚屋で買い求めた魚を見せる。
 # しかしその魚は、にしんにすけそう、めざしに、果ては蒲鉾と、
 # 江戸では捕れない魚ばかりで・・・・


落語には、浮気や間男、嫉妬に関する噺がたくさんあるけど、
この噺の趣旨は、どっちかっていうと「庶民が金持ちの
“体裁を気にする性質”を鼻で笑う」という部分なんだよね。

この時代、ある程度の旦那なら妾がいるのは公然の事実だし、
女将にもそれは分かってる。

だけどいわゆる「体面」もあるし、心情的にも面白くない。
だからお互い事実を「なかったこと」として扱って、
そのじつ裏では、雇い人に小遣いを握らせて探りを入れる と。

う~ん。メンドウw

むしろ今の時代のほうが、
そういうところはシンプルなのかもしれないなー。

鯉昇の周りに漂うのんびーりとした空気感は、
田舎モノで皮肉屋の権助がピッタリハマってました。

ちなみに瀧川鯉昇は、過去70回を超えるお見合いを
したことで有名(といっても、世話人に仲介されて断れなくて
って事らしいけど)。

それでも最後は、自分の高座を聴きにきていた女性と
42歳で恋愛結婚したんだから・・・・世の中って、何が起こるかわからないねw


高座の後は、お約束の一杯へ。
これまでより終演時間が早まっていて、ガード下で
16時から23時まで中身のない話(笑)を中心に
たっぷり、ダラダラと飲み続けておりましたw

このところ、そういうダラダラ飲むのってなんとなく
できなくなってたんだけど、そういうのもメンバー次第なんだな~ と。


・・・生きてりゃ~毎日色々あるけれど、考えても考えても考えても
答えが出ないと分かったなら、「流れに身を任せる」とか、
「問題を笑い飛ばしちゃう」という方法が一番なのかもしれないね。
私はそこまで「器のデッカイ」人間になりきれてませんけどw

ま、江戸の時代から、人はそうやって生きてきたからこそ、
「落語」がたくさんの人に愛されているんだろうしねー。

じんわり、心地よい一夜でした。


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